単語帳なしで覚える!英単語の覚え方
私は大学入試まで、単語帳を一冊もキチンと終わらせることなくやり過ごしてきました。
もちろん単語帳を買ったことはあります。
が、続きませんでした。
しかし、単語力がなくて困ることは特に有りませんでした。
この記事では
・最難関大学、TOEIC860を目指す上で単語帳は必須ではない
・単語帳を使わない効率的な単語の覚え方
この2点を実体験からお伝えしたいと思います。
単語帳は中級者以上が取り組むもの
語学の勉強というと「単語の暗記」というイメージを持っている人も多いのではないでしょうか?
もちろん英語力の中で語彙数が占めるウェイトは大きいです。
自身の受験でも単語帳を必死になって覚えたという方も多いと思います。
しかし、私は単語帳を使いませんでした。
厳密に言うと使えませんでした。
ずらりと並んだ単語帳を見ても全くやる気が起きず、本棚には3日坊主で終わった単語帳が山積みされていました。
後ほど詳しくご紹介しますが、私は単語帳をやらない分、人より多く英語の長文に触れていたと思います。
中学時代から毎日必ず長文に触れるようにしていました。
簡単なものから始まり、高校を卒業する頃にはバートランド・ラッセルなどの難解な哲学書を辞書の力を借りてではありますが読めるようになりました。
そして英文を読んでいると当然、重要な単語というのは頻繁に出てくるものです。
わからない単語があったときに辞書で調べると「この単語、この間調べたな」というケースがどんどん増えていきました。
そんな生活が中学、高校と続いていきました。
高校卒業時点の語彙力はおそらく5000〜6000語くらいだったと思います。
つまりこのレベルくらいまでの語彙はわざわざ単語帳に取り組まなくても自然と英語に触れる中で身につけることは可能だということです。
もちろん、このいわゆる基礎語彙の先を目指す際には単語の出現頻度が少なくなってしまうため集中的な語彙学習が必要となります。(今は僕も単語帳やってます!)
しかし、それはTOEIC900点後半を目指すとか、英検1級をめざすといったレベルの話です。
大学受験に単語帳は必要ない?
大学受験英語に必要な語彙数はおよそ5000と言われています。
前述の通り私は高校卒業時点でこの程度の語彙力であったと思いますが、全く語彙不足を感じることはありませんでした。
単語帳は集中的な語彙強化には向いていますが、そもそも5000語が自然と身につくくらい英文を読み込んでいない場合、英語の総合力と行った観点からは時期尚早と言えるでしょう。
最難関大学合格の体験記の中には、英検準1級レベルの単語帳を使っていただとか、最難関大学向けの単語帳をやることをすすめるものもありますが、5000語から先の語彙は大学以降に学習すればよいかと思います。
単語帳を使わない英単語の覚え方
私がおすすめする単語帳を使わない英単語の覚え方は「英文の中で覚える」です。
記憶は①一回あたりのインパクト×②繰り返し触れた回数という要素に分解できます。
この2つをなるべく高いレベルで組み合わせることで効率的に記憶することができます。
これを実現できるのが、たくさんの英文の中で自然と英単語を覚えていくという方法です。
文脈の中で英単語を覚えるメリット
文中で単語を覚えるメリットは2つあります。
1.関連情報と一緒に頭に入るため、一回で覚えやすい
2.文章を読んでいく中で自然と繰り返しが発生する
3.英語が好きになる
まず1つ目についてです。
例えばものすごく怖い映像を見たり、大きな達成感を得られたときの視覚映像は印象に残りやすいですよね。
何かを覚えるときにはなるべく一回で深く記憶に残る方法がベストです。
単語を文脈の中で覚える作業はこの一回あたりの単語のインパクトを大きくしてくれるのです。
例えば単語帳でcapitalという単語を見ると「資産」と言った和訳と簡単な例文が載っています。
こういった単語をある文中ではお金の話の文脈の中で「資産」という意味で解釈し、その英文の内容とともにcapital=資産のイメージが形成されます。
単語帳の例文や和訳だけではこのようなイメージを膨らますのはなかなか難しいものです。
しかし、実際に英文の中で出会った単語はその文章の流れ、お金のイメージ、文中での使われ方など様々な要素と一緒に頭の中に入ってきます。
これにより脳内の神経回路どうしがつながり、深く記憶に刻まれるのです。
次に②についてです。
どんなに方向音痴でもいつも通っている帰り道がわからなくなるなんてことはないと思います。
人間の記憶は繰り返すことで定着していきます。
単語帳であれば「何周した」というのがそれに当たりますが、英文を読む中では重要度の高い単語は自然と多く出会うことになります。
すると意図せずとも繰り返しが発生することになり、気づいたら定着していた、という状況になります。
最後に③についてです。
もちろん語彙力は必要ですが、たくさんの英文に触れることで身につく、英語文化の考え方、文章読解力、知的好奇心の追求、速読力といった力を身につける学習のほうが楽しいですし、生涯学習として続けていくことができるのではないでしょうか?
まずは英語を楽しむという観点も必要かと思います。
英文の中で英単語を覚える手順
ここまでのことを非常に簡単にまとめると「単語帳はまだいいから、とにかく英文を読もう」ということになります。
しかし、実際に英文を読む上ではいくつか守っていただきたい注意点があります。
1.難しすぎる内容を選ばない。わからない単語は4%まで。
2.和訳をいちいち見ない。類推を使って考える。
3.完璧主義にならない。
まず、1についてですがある研究によると英語のリーディングにおいて新しく出てくる単語や表現が4%を超えると学習効果が落ちるそうです。
つまり100この単語にわからない単語が5つ以上出てくるような難易度の英文だと難しすぎるし、逆にわからない単語が1つや一個もないような英文だと簡単すぎるということです。
もちろん英文に親しむという点ではわからない単語がないくらい簡単な英文を読むということも有効ですが、単語を覚えながら読むという観点ではなるべくこの4%の新出事項が出てくるレベルのものを選ぶと良いでしょう。
次に2についてですが、和訳を見るのはなるべくやめましょう。
日本語と英語というのは言語の文化も違ければ、文の構成も大きく異なります。
いちいち頭の中で日本語に翻訳して意味を取り入れていては、文を読むスピードが遅くなってしまいます。
和訳を見たり頭で翻訳するのは、あくまで理解が難しい箇所や複雑な文のときだけにしましょう。
最後に3についてですが、完璧主義はあらゆる学習において無益です。
8割の完成度で次に行く勇気を持ちましょう。
例えば、ほとんどの文は意味が理解できているのに少し引っかかる箇所にずっと固執して1日が終わってしまう、というケースが見られます。
少し調べてもわからないときや、他の大意が把握できているときは「直にわかる日が来るさ」と気楽に構えて先へ進んでしまいましょう。
まとめ
英単語の語彙5000語レベルまでは、単語帳を使わなくても英文の中で自然と身につけることが可能です。
5000語あれば大学入試では十分、TOEIC860は達成可能。
まずは英語を楽しむことを第一に、たくさんの英語に触れるようにしてみましょう。
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