就活生であれば多くの人が参加するインターン。
名目は学生が就業体験を行い、企業のことを知ってもらうために開催されるこのインターンですが、企業側からは「本選考とは一切関係がない」ということが再三通達されます。
しかし、就活生の間では根強く「インターン落ちたら本選考に通らないらしい」とか「インターンさえ受かれば本選考も受かる」といった眉唾な噂まで流れています。
某就活掲示板では嘘かホントかわからないようなことが、あたかも真実のように語られています。
そこで実際に就活生時代に超人気企業に在籍していた私が、入社後に聞いた真実をお話しして、皆さんの不安を少しでも払拭できればと思います。
インターンは選考に大きく関係する
結論からお伝えすると企業が開催するインターンはその後の本選考の合否に大きく影響します。
私もすべての会社の人事の考えは存じ上げないので、100%の会社で影響するとは言い切れませんが、ほぼすべての企業でインターンは選考に影響すると言えます。
私がこのように断言する根拠をいくつか挙げていきます。
入社後に暴露された
私が所属していた会社名は出せませんが、入社後に先輩から「就活生には言えないけど、インターンは選考にガッツリ影響するよ」ということを暴露されました。
学生インターンの受け入れの話になったときに「新入社員の子は聞かなかったことにして」と言っていましたが先輩の話によるとインターン中に先輩社員はアドバイザーとして学生たちのグループワークやディスカッションを監督するのですが、そのときに優秀だと感じた学生は人事に報告していたみたいです。
口止めはされていましたが、学生だけが採用について不安を抱くのはアンフェアだと思いますから会社名を伏せてお伝えしました。
インターンには莫大なお金がかかっている
企業が仮に名目通り「学生に就業体験の機会を与えるため」にインターンを開催してくれているとしましょう。
これにより企業には何のメリットがあるでしょうか?
確かに、ある程度インターンに参加した学生がその企業に合う、合わないなどを考えるきっかけとなり、企業と就活生のミスマッチを防ぐことはできるでしょう。
しかし、インターンには莫大な費用がかかっています。
インターン生向けのWebサイト、各種広告媒体への出稿費、人事の人件費、先輩社員を呼んだ際の機会費用、インターン生の管理費、昼食代、現場体験の設定、移動手段の手配など非常に多くの下準備が必要となります。
一人あたり百万円を超える企業もあるそうです。(これは実際に入社後に聞いた話です。)
ここまでして「就業体験機会の提供」のためだけにインターンを開催するでしょうか?
しかも、少数では有りません。
多くの企業がインターンを年間複数回に渡って開催しています。
これは間違いなくその後の「採用」を意識しての予算配分でしょう。
インターンと本選考は関連付けてはいけないルール
そもそもなぜインターンと本選考の関係性が闇に包まれているのでしょうか?
これは冒頭で申し上げたとおり、企業が明確に「インターンと本選考には一切の関連性がない」と言っているからです。
しかし、これにはトリックがあります。
経団連という企業組合に参加している企業は基本的に経団連のルールに従わなければなりません。
例えばニュースでよく耳にする「就活解禁」の時期はこの経団連が決めています。
「採用活動は3月から、面接解禁は6月から」というように経団連が決めた場合、企業はこのルールを守って採用活動を行わなければなりません。
かといって黙って3月まで待っているほど企業も気長では有りません。
「インターンは本選考とは無関係」と謳って、実際にはインターンという隠れ蓑を使ってゴリゴリの採用活動を行っているのです。
日本の経団連に参加していない外資系やベンチャー企業などが「採用直結」のインターンを行っているのはこのルールに縛られていないからです。
また、上記のような企業では内定を出すのも早いですが、これも就活解禁まで待つ必要がないからです。
逆に言うと、日経の大手企業などは3月まで採用活動を行わなければ内定を急ぐ優秀な就活生が根こそぎ外資系やベンチャー企業に流れていってしまうわけです。
ですから、この「インターンは本選考とは無関係」神話というのは表向きは経団連にルールに従わなければいけないが、水面下では優秀な人材をめぐって採用活動を行わなければいけない日系大手企業の苦肉の策が生み出した結果なのです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
実際に私が入社した後に聞いた話や、就活を取り巻く環境を考えれば「インターンは本選考に大きく影響する」とうことは自明ですよね。
「インターンは選考と関係ないなら、就活解禁になってから活動を始めよう」と思っている方は注意です。
周りの就活生は既に動いていますし、企業もインターンを利用して学生の採用活動に乗り出しています。
少しでも気になる企業があればぜひインターンに参加して内定を手に入れましょう!
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