最短で語彙を習得するための単語帳の使い方
英語学習で避けては通れない単語学習。
ほとんどの英語学習者が「単語帳で覚えた単語はすぐに忘れる」とか「全然最後まで進まない」といった悩みを抱えています。
しかし第二言語習得理論の観点からしても、英単語帳での語彙学習が有効です。
この記事では以下の疑問・悩みに答えていきます。
・単語帳を使って英単語を勉強する上でのポイントは?
・具体的にはどうやって覚えたらいい?
単語帳にはいろんな使い方がありますが、一貫してやることが大切ですよ〜!
英語の単語帳の使い方5つのポイント
- 繰り返し単語に触れる
- 一つの単語にかける時間を短くする
- 覚えた単語には触れない
- 例文で覚える
- 発音する
英単語帳を使った語彙学習で大切なポイントは以上の5つです。
1つずつ詳しく見ていきましょう。
①繰り返し単語に触れる
繰り返し単語に触れることで単語は脳に定着します。
案外この繰り返しが十分にできていない人が非常に多く、「単語帳で覚えられない」と感じる人のほとんどは繰り返しの不足が原因です。
このあと4つポイントを紹介しますが、繰り返しの数さえ確保できていればある程度どんな方法でも単語は覚えられます。
では具体的にどれくらい繰り返せばいいでしょうか?
「一瞬で単語の意味がイメージできるまで」
です。
自分で測る場合は、即答で日本語の意味が出るまでです。
人によって覚え方のスタイルは異なるので、具体的な回数は明言できませんが私の場合だと20〜30回ほど触れれば長期記憶に刻み込むことができます。
「単語帳を30周やったけど覚えられない」という方はどれくらいいるでしょうか?
30周やって覚えられないのであれば、根本的な取り組み方が間違っているか、何かしら大きな原因があることを疑ってもいいでしょう。
しかし、2・3周だけやって「単語帳なんて意味ない!」「私は記憶力が悪いんだ!」と嘆く必要はありません。
脳は繰り返し触れたものを「これだけ繰り返される情報だから必要な知識なんだろう」と判断して、長期記憶に残そうとします。
ですから単語帳は意味が一瞬でイメージできるようになるまで、20周以上繰り返すつもりで取り組みましょう。
②一つの単語にかける時間を短くする
①のポイントでは「最低20周」ということを説明しました。
これを見て多くの方は「20周は多すぎる!そんな取り組む時間も体力もない!」と感じることでしょう。
忙しい社会人にとって、1つの単語帳を20周する時間を確保するのは困難でしょう。
ですから1単語にかける時間は短くてOKです。
例えば20分単語学習に取り組むとしたら200個くらいの単語に触れるくらいのスピード感で行いましょう。
流れとしては「単語の発音→和訳→例文」を声に出したらすぐ次の単語に向かいます。
基本的に紙に書くことはしません。
紙に書くことで定着度が上がるのは間違いありません。
しかし、紙に書くのは時間がかかりますし、書かなくても覚えられる単語も多くあるはずです。
少数の単語を紙に書くよりも、大量の単語を繰り返し学習するほうが効率的に単語を記憶することができます。
もちろん、どうしても覚えられない単語などがある場合は少数に絞って単語を書くのも1つの方法です。
③覚えた単語には触れない
ポイント②では1つの単語にかける時間を短くすることで、1日に触れる単語の数を増やすことをオススメしました。
もう1つ繰り返しの数を多くするためのポイントがあります。
それは「覚えた単語には触れない」ことです。
具体的に言うと単語帳の1周目の時点で意味がパッとイメージできているものは最後まで触れません。
さらに、単語帳の学習を進めていく中で「この辺は覚えたな」というものもそれ以降触れる回数を減らします。
こうすることで、すでに覚えた単語・すぐに覚えられた単語にかける時間を減らし、覚えにくい単語を集中的に繰り返すことができます。
ポイント②③をおさえることで、苦手な単語を繰り返し学習できるわけです。
④例文で覚える
上述の通り、単語を覚える際は必ず「例文で覚える」ことを徹底しましょう。
例文で覚える理由は2つ。
- 定着しやすい
- 単語の使い方が分かる
例文で覚えることで単語のイメージが湧きやすくなり、結果的に定着しやすくなります。
英単語帳の悩みでよくあるのが、単語帳では覚えられても実際に英文の中で出てくると意味がパッと出てこないというものです。
単語にはそれぞれ使う場面や文脈というものがあります。
文脈で覚えることで、実際の英文の中での使い方が分かったり、より英単語の意味が脳に定着しやすくなったりします。
⑤発音する
単語帳を黙々と学習するのはオススメできません。
上述の通り「単語の発音→和訳→例文」すべて口に出して学習しましょう。
学習効果としては
書いて覚える >>> 声に出して覚える >>> 見て覚える
となります。
ただし、前述の通り書いて覚えるのはあまりに時間がかかるため、「声に出して覚える」方法が時間と定着率の観点でいうと中庸を行くと言っていいでしょう。
また、間違った発音で覚えていたり、そもそも発音しないで覚えたりした場合、リーディングやリスニングで使い物にならない知識が身についてしまいます。
リスニングはイメージかつきやすいと思いますが、実はリーディングの際にも人間は一度音声化してから意味処理を行っているのです。
(日本語でもついつい文章を口にしていることがありますよね。)
以上のことを考えると単語帳は「口に出して覚える」のがオススメです。
一番早く覚えられる英単語帳の使い方
具体的な英単語帳の使い方について解説していきます。
1周目で覚えられていない単語のみマークする。
このときは覚えるのではなく単語を仕分けるのが目的なので、1日500単語以上進める。
必ず1週間以内に終わらせる。
1周目でマークした単語のみを「単語の発音→和訳→例文」の順で声に出して読む。
無理に覚えようとしなくてOK。
1週間で200単語以上、毎日同じ単語で、上記のやり方を繰り返す。
赤シートで和訳を隠しながら、意味が瞬間で出るようになった単語は次回以降触れない。
7日目に7割の単語の意味が瞬間で出るようになるのが目標。
基本的にステップ2をどんどん前に進めていくが、定期的にそれまでに覚えた単語の復習を行う。
例)1週間毎日触れる→1週間後に復習→2週間後に復習→1ヶ月後に復習→2ヶ月後に復習→3ヶ月後に復習
定期的に触れることで、長期記憶に定着させる狙い。
英単語帳の使い方に関するよくある質問
- 英単語はどれくらいの期間で覚えられますか?
-
1日の学習時間によって変わります。
- 1日2時間→1ヶ月で1000語
- 1日1時間→2ヶ月で1000語
- 1日30分→4ヶ月で1000語
- 1日15分→8ヶ月で1000語
これくらいが目安です。
- 文脈型の単語帳と通常英単語帳はどちらがおすすめですか?
-
英単語を覚えるだけなら、通常の英単語帳がおすすめです。
読解力を養いながら進めたいなら文脈型がおすすめです。
- 英単語はどれくらい覚えたらいいですか?
-
中学生レベルなら3,000語、高校生レベルなら5,000語程度です。
英検なら、3級が2,500語、準2級が3,500語、2級が5,000語、準1級が7,500語、1級が15,000語あれば安心です。
TOEICなら目標スコア×10の語彙数が目安となります。
目標スコア500→5,000語
目標スコア800→8,000語
目標スコア990→9,900語
- 英単語帳の選び方を教えて下さい。
-
気にするのは以下ですね。
- レベル
- レイアウトやデザイン
レベルさえ合っていれば、あとは好みです。
どの単語帳を使ってもいいので、「1冊を完成させる」ことが重要です。
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