現役英語コーチが解説!英語の補語って何?
英語を学習しているとよく見かける「補語」という言葉。
聞いたことはあっても、いまいちピンとこない文法用語ですよね。
しかし、補語をきちんと理解していないと文の意味を取り違えてしまったり、文型がつかめなくなることもあります。
この記事では現役英語コーチの私が補語について例文付きで詳しく解説していきますので、一緒に学んでいきましょう。
補語とは何か?
【主語+動詞】【主語+動詞+目的語】だけでは意味が不完全になる場合に補われる語を補語といいます。
文の要素としては、Complementの頭文字を取って「C」と表記されます。
I found it difficult.(私はそれが難しいのだとわかった。)
補語のうち、主語を説明するものを主格補語といい、目的語を説明するものを目的格補語といいます。
正直こんな用語はどうだっていいわけです。
主語か目的語を補足する言葉というだけです。
例文を見ながら感覚を掴んでいきましょう。
その際、各文中の補語が主語を説明しているのか、目的語を説明しているのかに注意しましょう。
慣れれば感覚的に「これは補語だ」とわかるようになります。
補語になれる語(句)
(1)名詞
- Ms.Smith is a doctor.(スミスさんは医師である。)【主格補語】
- He made his mother angry.(彼は母親を怒らせた。)【目的格補語】
(2)代名詞
- Who is it ?(どちらさまですか?) – It’s me.(私だよ。)【主格補語】
- I thought the actress her.(私はその女優は彼女だと思った。)【目的格補語】
(3)形容詞
- His story is interesting.(彼の話はおもしろい。)【主格補語】
- I found him very kind.(私は彼がとても親切なのだとわかった。)【目的格補語】
(4)副詞
- My mother is not up yet.(私の母はまだ起きていない。)【主格補語】
- He switched the light on. (彼は灯りをつけた。)【目的格補語】
(5)不定詞
- The best thing is to apologize to her. (一番いいのは彼に謝ることです。)【主格補語】
- My parents want me to study harder.(私の両親は私にもっと懸命に勉強してほしいと思っている。)【目的格補語】
(6)現在分詞
- She came running.(彼女は走ってきた。)【主格補語】
- He left the water running.(彼は水を出しっぱなしにした。)【目的格補語】
(7)過去分詞
- She often feels irritated by traffic jams.(彼女はよく渋滞にイライラする。)【主格補語】
- He kept his eyes closed.(彼は目をつぶったままだった。)【目的格補語】
(8)動名詞
- My hobby is collecting old stamps.(私の趣味は古い切手集めです。)【主格補語】
(9)句
- The cup is on the table.(カップは机の上にあるよ。)【主格補語】
- Please make yourself at home.(どうぞおくつろぎください。)【目的格補語】
(10)節
- The trouble is that he often gets lost.(困ったことに彼はいつも迷子になる。)【主格補語】
補語と修飾語・目的語との違い
(1)補語と修飾語の違い
よく混同しがちなのが補語と修飾語です。
この2つの一番簡単な見分け方は「省略できるかどうか」です。
補語というのは文の構成要素ですから、省略すると文が不完全になります。
一方、修飾語は文の構成要素ではないので省略しても文章が成り立ちます。
- She looks happy.(彼女は幸せそうだ。)【補語】
➔She looks.(?) - He plays baseball well.(彼は野球が上手だ。)【修飾語】
➔He plays baseball.(彼は野球をする。)
(2)補語と目的語の違い
この2つは第4文型SVOOと第5文型SVOCを学習したときに混同しがちです。
SVOOのときには「O≠O」となり、SVOCのときには「O=C」となる点に注意しましょう。
例文で確認します。
- I gave you a present.(私はあなたにプレゼントをあげました。)【目的語】
- They call him Ken.(彼らは彼のことをケンと呼びます。)【補語】
1の例文では you≠present ですから、presentは目的語になります。
2では him=Ken ですからKenは補語になります。
補語に相当する語(句)
補語は文の構成に不可欠な要素なので、補語がないと文が成立しません。
しかし、例外があります。
補語がなくても文が成立する場合に、補語に相当する語(句)が主語や目的語の状態を説明することがあります。
主語の状態を説明する主格補語に相当する場合と、目的語の状態を説明する目的格補語に相当する場合の2つです。
(1)主格補語に相当する場合
- Kelly married young.(ケリーは若くして結婚した。)
- He returned home a different man.(彼は家に帰ってきた時別人のようだった。)
- The child came running into the room.(その子供は走って部屋に入ってきた。)
いずれの文章も太線部分が主語の状態を説明していますね。
太字部分を省略しても意味が成立しますが、主語の状態を説明しているのがわかるかと思います。
(2)目的格補語に相当する場合
- Matt always drinks coffee strong.(マットはいつもコーヒーを濃くして飲む。)
- Bob bought a car brand-new.(ボブは車を新車で買った。)
少し分かりづらいですが、太字部分を省略しても文章は成立しますが目的語が説明されているのがわかります。
coffee(O)の状態がstrong(C)であり、car(O)の状態はbrand-new(C)なわけです。
おさらい
この記事では英語の文法用語「補語」について解説しました。
学習ポイントをさらっとふりかえっておきましょう。
補語の学習ポイント
- 補語は意味が不完全になる場合に補われる語
- 補語になれる語(句)は決まっている
- 修飾語・目的語との違いをおさえる
- 省略できても補語に相当する語(句)が存在する
- 補語は意味が不完全になる場合に補われる語
- 補語になれる語(句)は決まっている
- 修飾語・目的語との違いをおさえる
- 省略できても補語に相当する語(句)が存在する
文法は例文と一緒に学習するのが基本です。
ポイントを見て?が浮かん方はもう一度この記事で復習しておきましょう!
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