TOEICが100点下がったのはなぜ?原因と対処法を解説!
「TOEICのスコアが100下がってしまった!」
勉強はしているはずなのにTOEICのスコアが下がってしまうと、不安になったりやる気が削がれてしまいますよね。
TOEICのスコアが大幅に下がることは珍しいことではないので、落ち着いて原因と対処法を学んでいきましょう。
この記事では以下の疑問に答えていきます。
- TOEICのスコアが100下がった原因は?
- TOEICのスコアが100下がったときの対処法は?
TOEICのスコアが100下がった原因
- 普段の勉強と違う時間に受けている
- 先読みのリズムが崩れる
- ブランクがある
- テストの難化
- マークミス
- 問題との相性
- 体調・メンタル
- リーディングの時間配分を間違える
- 受験環境の違い
普段の勉強と違う時間に受けている
TOEICは午前・午後の2部制で、午前の部は10:20~12:20、午後の部は15:00~17:00に実施されます。
普段帰宅後の夜の時間に勉強している人は、午前の試験の時間帯に頭が働かず、スコアが下がってしまう可能性があります。
人間の脳は起床後4時間程度でもっとも活性化すると言われていますが、午前10時から始まる試験に合わせるには午前6時には起床している必要があります。
特に平日仕事があるときの起床時間がゆっくり目の人にとっては、午前の試験は相性が悪いかもしれません。
先読みのリズムが崩れる
TOEICリスニング試験では後半パートのPart3, 4で先読みが必要です。
先読みとは、リスニングの本文の音声が流れる前に設問文を読んでおくことで概要を把握して正答率を上げる解き方です。
試験中、分からない問題に出くわしたときや選択肢に迷ったときに時間を使ってしまうと、先読みのリズムが崩れてしまいます。
一度リズムが崩れるとドミノ式に設問の先読みが遅れて、多くの問題で何も準備ができていない状態で音声を聞くことになりスコアが大幅に下る可能性があります。
例えばTOEICのPart3はQ32~70までのリスニング39題で構成されます。
1つの英文につき3つの設問があるので、13の英文×3つの設問で39題となります。
こんな感じで設問の英文が並んでいます。(もちろんリスニングのスクリプトは見れません!)
ここでは省略していますが、A~Dにはそれぞれ選択肢となる英文が書かれています。
1-1. What does the man inquire about?
A._________________________
B._________________________
C._________________________
D._________________________
1-2. Why does the woman refuse the man’s request?
A._________________________
B._________________________
C._________________________
D._________________________
1-3. What will the woman most likely do next?
A._________________________
B._________________________
C._________________________
D._________________________
音声が流れる前にこれらに目を通すことで英文の内容を予測したり、何が問われるかを知ることができます。
パート3はリスニングの音声1つにつき3つの設問があり、それぞれ解答時間が13秒与えられています。
つまり、1つの音声につき39秒の解答時間があるわけです。
これを1題解答するのにフルに使ってしまっては先読みはできません。
理想は26秒で1題をとき終えて、残りの13秒で次の問題の下読みに入るという時間配分です。
3問目の設問が読み上げられるまでに解答を終えて、3問目の設問が読まれているうちに次の問題の先読みに取り掛かりましょう。
ブランクがある
前回の試験から、期間が空いておりその間あまり英語学習に時間を割けていない場合スコアが大幅に下がることがあります。
TOEICではリスニング、リーディングともにスピード感が求められます。しばらく英語から離れていると「リスニングの音源が速くて聞き取れない」「リーディングが全然解き終わらない」というように処理能力の低下がスコアの下落に繋がることもあるでしょう。
ブランクがある場合は、最低でも1ヶ月前から英語に少しでも触れておくことで元のスコアに近づくことができるでしょう。
テストの難化
TOEICは年々難化傾向にあると言われています。
特に2016年の大幅な方針変更以来、リスニングパートでの図表問題、リーディングパートでのトリプルパッセージ問題など、変更の前後ではかなりの違いが生まれています。
2016年より前のTOEICスコアをお持ちの方で、最近のTOEICを受験して「昔より難しく感じる」というのは正しい感覚です。
テストの難化により、スコアが大幅に下がってしまうこともあるので最新のTOEICの出題傾向を掴んでおくことが重要です。
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マークミス
解答時の感覚的には悪くなかったにもかかわらず、スコアが100程度下がっている場合マークミスの可能性も考えられます。
TOEICはすべての問題が選択肢のアルファベットを塗りつぶすマークシート式での解答ですから、一度解答欄がずれるとその後の解答も連続してずれてしまい、結果的にスコアの低下に繋がります。
マークミスの場合は明らかに間違いが集中していることになりますから、自宅にTOEICの結果が帰ってきた際に確認してみましょう。
問題との相性
TOEIC受験においては問題との相性で点数が100程度変わる可能性もあります。例えば、間が1ヶ月しか空いていないのに、スコアが100近く上下している、という話も聞きます。
「なんとなく簡単に感じた」「いつもよりもリーディングパートが多く解けた」と相性が良ければスコアが大きく上がり、反対に「今までよりも難しく感じた」「リーディングパートで馴染みのない状況が出題された」など相性が悪ければスコアは大幅に下がるでしょう。
体調・メンタル
TOEICに限らずですが、試験当日の体調や本番に望む際のメンタルによってもスコアは影響を受けることがあります。
例えば、花粉症の時期で目が痒かった、仕事・プライベートで落ち込むことがあった、試験になるとどうしてもきんちょうしてしまう、など試験当日の身体的、精神的な状況がマイナスになっていると試験でも思うようなスコアが得られない可能性もあります。
リーディングの時間配分を間違える
TOEICのリーディングはPart5~7の3パートに分かれていますが、パート別の時間配分を間違えると大幅なスコアダウンに繋がります。
Part5は語彙・文法30問で目安の解答時間は10分、Part6は短文穴埋め16問で目安の解答時間は8分、Part7は長文読解54問で目安の解答時間は57分です。
TOEIC900点の人でギリギリ全問が終わるくらい時間制限が厳しい試験です。普通に一問一問しっかりと解いていくと、Part7の途中、30問残しで制限時間を迎えてしまうでしょう。
リーディングパートは全100問の合計495点満点ですから、仮に一問5点とすると20問解けない問題があるとそれだけでスコアはマイナス100点になります。
試験本番でPart5もしくはPart6で時間を使いすぎていつもよりもPart7で解けない問題が多いとスコアが大幅に下がってしまうでしょう。
受験環境の違い
TOEICは全国各地の試験会場で対面での受験となりますが、試験会場や近隣の席の人などの環境によってスコアが影響を受けることがあります。
よく聞くのが、以下のような環境要因です。
- スピーカーから席が遠かった
- 自宅の模試ではイヤホンでリスニングを解いていた
- 隣の人の貧乏ゆすりが気になった
- リスニング中にくしゃみや席が気になった
- 周りの人の進みが自分より速かった
- 鉛筆でのマークに慣れていなかった
- 問題用紙への書き込みが禁止だと知らなかった
このように自宅での模試との違いや、以前受けた会場との環境との違いによってスコアが影響されることもあるでしょう。
TOEICのスコアが100下がったときの対処法
- スコアは変動することを受け入れる
- スコアが下がった原因を分析する
- 苦手分野に特化した学習をする
- 基礎を見直す
- 英語学習のスケジュールを再構築する
- 時間配分を意識して解く
- 毎日少しでも勉強する
- 本番環境に近い形で模試を解く
- 英語コーチングを受験する
スコアは変動することを受け入れる
大前提としてスコアはさまざまな要因で変動するものであるということを受け入れましょう。
長期的にスコアが上がっていく人でも、毎回+30点というようにスコアが上がっていくわけではありません。
上下を繰り返しながら、長期的に見たときに右肩上がりになっている、というのが実像です。
実際にXでもTOEICの予測スコアが上下しながらも長期的には上昇している軌跡を辿っている学習者がいます。
スコアが下がった原因を分析する
一つ前に「スコアは上下するもの」と言いましたが、「じゃあ気にしなくて良いんだ!」と思考放棄してはいけません。
スコアは多少上下しますが、100点落ちるということは大きな原因があるはずです。
その原因を把握したうえで、次回のTOEICで同じ轍を踏まないように原因を分析しておくべきです。
一つ前の章で「スコアが100下がる原因」をまとめていますので、自分に当てはまるものを探してみましょう。
苦手分野に特化した学習をする
スコアが下がった原因が、特定の分野・パートである場合、苦手分野に特化した学習をすることで本番のスコアを安定させることができるでしょう。
TOEICのパート別の問題数、内容、目安の解答時間は以下の表の通りです。
Part1 | Part2 | Part3 | Part4 | Part5 | Part6 | Part7 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
問題数 | 6 | 25 | 39 | 30 | 30 | 16 | 54 |
内容 | リスニング 写真描写 | リスニング 短文応答 | リスニング ダイアログ | リスニング モノローグ | リーディング 語彙・文法 | リーディング 短文穴埋め | リーディング 長文読解 |
目安の解答時間 | – | – | – | – | 10分 | 8分 | 57分 |
例えば、Part1, 2が苦手な場合は疑問詞への瞬発力を鍛えるために同じような問題をたくさん解くといいでしょう。
Part3, 4が苦手な場合は、そもそも音のスピードについていけないならシャドーイング、意味が取れないならサイトトランスレーションを行うと良いでしょう。
Part5が苦手な場合は文法学習をやり直しましょう。Part6が苦手な場合は問題形式に慣れましょう。Part7が苦手な場合は、簡単な英文から精読を地道に行っていきましょう。
このように苦手なパートで大きく失点している場合は、まずはそこから着手することで効率的にスコアを上げることができます。
基礎を見直す
語彙・文法という英語の基礎学習が不十分な場合、スコアは不安定になりこれからのスコアの伸びも鈍化してしまうでしょう。
TOEICはリスニング・リーディングの試験であり、直接語彙・文法を問われるのはPart5のみですが、他の6つのパートでも語彙や英文法の知識が不十分だと問題との相性でスコアが大幅に変動してしまいます。
例えば、知っている単語が少ないと文章の意味が虫食い的にしか分からないためなんとなくで英文を理解してしまうでしょう。
また、文法を理解していない場合、リスニングやリーディングでカタマリで意味を捉えることができないため長い文章に対応できず意味も正確に取ることができません。
一見遠回りに見えても、語彙・文法はすべての英語力の礎となる非常に重要な知識です。基礎が曖昧な場合はここから見直していくことを強くおすすめします。
語彙・文法の具体的な学習方法については以下の記事で詳しく解説しています。
英語学習のスケジュールを再構築する
スコアが100下がってしまっている場合、日々の学習内容が効果的でない可能性があります。
すでに紹介したステップで、スコア下落の原因分析を終えたらその課題を解決するための学習計画を練り直しましょう。
例えば、これまではTOEIC模試でシャドーイングやリーディング演習を行っていたとします。しかし、テストで速さへの慣れはあっても、音のスピードについていけていない、文章の意味を一人で読み取れない、ということが分かったとしましょう。
その場合、TOEICよりも易しい教材に切り替えてスピードや意味理解についていけるレベルで学習をすることで徐々に意味を理解したインプットが実現できるようになります。
このように返ってきたTOEICはスコアをもとに、日々の学習の内容を調整することで学習の方向性の正しさを確認することができます。
時間配分を意識して解く
TOEICのリーディングパートは時間制限が厳しく、普通に解いて終わるのはTOEIC900オーバーになってからです。
リスニングパートは勝手に進んでいくので時間配分を考える必要はありませんが、リーディングパートは前半の文法や短文解答に時間を使っていると、後半の長文読解に時間を回せなくなってしまいます。
リーディングパートはPart5~7に分かれており、合計100問を75分で解く必要があります。
Part5 | Part6 | Part7 | |
---|---|---|---|
問題数 | 30問 | 16問 | 54問 |
分野 | 語彙・文法 | 短文穴埋め | 長文読解 |
目安の解答時間 | 10分 | 8分 | 57分 |
Part5は語彙・文法問題で、下線部に当てはまる選択肢を4択で選ぶ形式です。目安の解答時間は10分で、問題数が30問ですから一問にかけられる時間は20秒となります。
Part6は短文150語程度の短文の穴埋め問題で、一つの文章につき4つの設問があります。
合計4つの文章、16の設問に対して目安の解答時間は8分となります。一つの文章に対して2分しか時間を割けないというのがポイントです。
出題内容には、語彙・文法に加えて流れに矛盾のない英文の選択などの読解要素も含まれます。
Part7は1〜3つの長文に対して複数の内容把握設問がある、長文読解パートです。Q147~200 までの長文読解54題で構成されます。設問2〜5個の長文読解問題が計15セット出題されます。
1セットあたりの長文の本数は1〜3本、1本あたりの長文の長さは本数に応じて決まります。
Part7はTOEIC900以下の場合、最後の問題までたどり着かずに終わります。しかし、Part5, 6の時間配分を決めて少しでも多くPart7に時間を配分することでスコアを伸ばすことができます。
毎日少しでも勉強する
英語学習は短時間でも毎日着手するようにしましょう。「平日0、休日にまとめて」という学習方法はおすすめできません。
日々の学習時間が不安定だと、学習計画がうまく立たずスコアが不安定になりやすくなります。
短時間でも構わないので、同じ時間勉強するにしても毎日勉強することでまとめて学習するよりも高い学習効果が期待できます。
社会人の方で平日の学習時間がうまく確保できていない方は、日々のスキマ時間を見つめ直しましょう。
日常の中に潜むスキマ時間は1日の生活を書き出してみると、意外と多く存在していることが分かります。
一度自分の1日の行動を書き出して、以下のようなスキマ時間がないかを確認してみましょう。
- 通勤の電車の中
- ホームで電車を待っている時間
- 歩いているときに耳が空いている時間
- 家事をしているときに耳が空いている時間
- トイレの時間
- スマホゲームやYouTubeに使っている時間
こういった時間をかき集めていくと、案外社会人でも1日1.5h以上の学習は十分可能であることが多いです。
私は社会人の方の英語学習を支援していますが、受講者の多くは平日机に向かえる時間よりも、スキマ時間を集めた時間のほうが多い傾向にあります。
本番環境に近い形で模試を解く
TOEIC本番で安定して実力を発揮するためには、模試を解く際にはできるだけ本番に近い環境で実施することをおすすめします。
本番に近い環境を作るためには以下のような工夫が可能です。
- イヤホンをしないでリスニングを解く
- 120分通しで解く
- 試験実施時間に合わせて解く
- 問題用紙に書き込みをしない
- ペーパーの模試を解く
- マークシートにマークする
試験ではイヤホンのようにきれいな音が聞こえるわけではありませんので、スピーカーから流すようにすると本番に近い環境でリスニング問題を解くことができるでしょう。
Partごとに区切って学習するのもいいですが、定期的に120分リスニング・リーディングを通しで解くことで長時間集中して問題を解くのに慣れることができます。
TOEICは午前・午後の2部制で、午前の部は10:20~12:20、午後の部は15:00~17:00に実施されます。これらの試験時間に合わせて解答するのも有効です。
TOEIC本番ではリスニング・リーディングともに問題用紙への書き込みは禁止されています。普段の学習だとメモや書き込みをしがちですが注意しましょう。
アプリやkindleで模試を解くのは便利ですが、試験本番に合わせて定期的にペーパーの模試を解くようにしましょう。案外、文字の大きさの違い、紙をめくる必要性などの違いは気になるものです。
模試を解く際はマークシートで解答を塗りつぶすようにしましょう。アプリではタッチすれば選択肢を選べますが、本番では問題を解きながら逐一マークをする必要があります。
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TOEICのスコアが100下がった対処法まとめ
この記事ではTOEICのスコアが100下がった場合の以下の疑問に答えてきました。
- TOEICのスコアが100下がった原因
- TOEICのスコアが100下がったときの対処法
TOEICのスコアが100下がった原因は以下の9つが考えられます。
- 普段の勉強と違う時間に受けている
- 先読みのリズムが崩れる
- ブランクがある
- テストの難化
- マークミス
- 問題との相性
- 体調・メンタル
- リーディングの時間配分を間違える
- 受験環境の違い
TOEICのスコアが100下がったときの対処法は以下の9つがあります。
- スコアは変動することを受け入れる
- スコアが下がった原因を分析する
- 苦手分野に特化した学習をする
- 基礎を見直す
- 英語学習のスケジュールを再構築する
- 時間配分を意識して解く
- 毎日少しでも勉強する
- 本番環境に近い形で模試を解く
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