TOEIC350点はやばい?レベルとおすすめの勉強を解説!

現在TOEICで350点を保有していて「やばいスコアなのかな?具体的に自分は今どれくらいの位置にいるんだろう?」と疑問に思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか?

この記事を読めば、TOEIC350点の現状のレベルが分かり、スコアアップに向けて具体的に何から手を付けたら良いかが分かるようになっています。

TOEIC985保有の現役英語コーチが以下の疑問にお答えしていきます。

  • TOEIC350点はどのくらいのレベル?
  • TOEIC350点の評価は?
  • TOEIC350点からスコアアップするにはどれくらい時間がかかる?
  • TOEIC350点から劇的にスコアアップするコツは?
  • TOEIC350点の人におすすめの学習方法・教材は?
目次

TOEIC350点はどのくらいのレベル?

TOEICは満点が990点の試験ですが、350点というのは具体的にどれくらいのレベルなのでしょうか
具体的なデータを元に考えていきましょう。

偏差値でいうと35、受験者100人中89位

以下の図はTOEICのスコア分布者に筆者が赤字でスコア350点の人の位置をマークしたものです。

 TOEIC公式より筆者が赤字・赤枠部分を追加

まず2023年度のTOEICの平均スコアは612点ですので、スコアが350点の人は偏差値で言うと35になります。
学生時代は偏差値で模試の成績が出ますので、平均50の偏差値で表されると35というのは受験者の中ではかなり下位の集団に入ることが分かります。

次にTOEICスコア345〜390の人は全体の下位11%であり、平均よりもかなり低い位置にいることが分かります。
仮に受験者の数を100人とすると89位になるといったレベル感です。

学生時代に偏差値35を取ったり、100人中89位だったりしたら後ろから数えたほうが早い状況であると感じる人が多いでしょう。

TOEIC350点は英検準2級程度の英語力

TOEIC350点のレベルは英検準2級程度です。

以下の表はTOEICスコアと英検の級を対照させた表です。

英検とTOEICをCEFRで並べたときの対応表

TOEIC350点の人は語彙が3500語程度と英検準2級で求められる水準くらいで、TOEICのリスニングやリーディング問題は「ほとんどの問題で意味が取れず、ところどころ知っている単語が出てくる」と感じるでしょう。

TOEIC本番で流れるリスニング音源のスピードはwpm150~175程度ですが、350点の人はwpm100程度くらいまでしか初見で聞き取れません。
聞き取れるスピードよりもはるかに速い問題がほとんどのため、TOEIC350点の人にとってリスニング音源は「ほとんんど聞き取れずなんとなくで回答している」と感じるでしょう。

リーディングは全100問のうち40問程度が「分からないので適当にマークする」というレベル感です。
下記の対応表を見ると、だいたい問程度が分からなくても解いた40問の5割程度が取れていればリーディングのスコアは160点程度になることが予測できます。
TOEICではリスニングのスコアのほうが高く出やすいため、TOEIC350点の人はリスニング190点、リーディング160点で合計350点、といったような得点配分となります。

TOEICリーディングにおけるとき終わらなかった問題数と予想スコアの関係表
TEX加藤氏ブログより引用

TOEIC350点の評価は?

  1. 年収に影響はない
  2. 就職活動や転職活動には記載しないほうが無難
  3. 昇進条件を満たせない
  4. 海外赴任・社費留学の対象にならない

年収に影響はない

転職大手サイトdodaによるとTOEICテストのスコアと年収には一定の相関が見られます

https://doda.jp/global/guide/004.htmlより引用

スコアなしの人に比べて、TOEIC900以上の人は150万円以上年収が高いことが分かります。
ただし、TOEIC300点台の年収は419万円となっており年収にプラスに働いているとは言えないようです。

就職活動や転職活動には記載しないほうが無難

TOEICを運営するIIBCによると、TOEICのスコア別のレベル感と企業が期待するスコア、コミュニケーションは以下のようになります。

TOEICL&Rのスコア別レベルと企業が期待するスコアの一覧表
「英語活用実態調査【企業・団体/ビジネスパーソン】2019」より引用

スコアが10〜215点はEランク、220〜465点はDランク、470〜725点はCランク、730〜855点はBランク、860〜990点はAランクとなり、海外部門の社員には570~810点のスコアを期待する企業が多いということです。

また、以下の図を見ると実際に多くの企業がTOEICのスコアを採用・昇進の基準に持っていることが分かります。

転職にTOEICと英語力は有利なの?TOEICで年収アップを目指す転職方法とは?より引用

日系大企業では最低要件として平均スコアと同程度の600点以上を掲げています。また特に海外との取引や駐在が多い業界や外資系企業では800点以上を必要とする企業もあります。

いずれにせよ、TOEICスコア350点という数字では受験者平均の612点にも届いていないため、就職活動や転職活動では武器にはできません

昇進条件を満たせない

以下の2022年の調査では企業・団体が管理職を中心に英語力において一定のスキルを求めていることが分かります。

企業・団体が求める英語スキルの水準
IIBCによる英語活用実態調査2022より引用

つまり、英語スキルは社会人にとって年収アップ・昇進・転職において大きな影響があると言えます。

さらに以下の図を見ると、企業・団体が昇進・昇格時にTOEICスコアを評価して入ることが分かります。
係長・主任クラスでは、TOEICスコアを昇進・昇格の「要件としている」「参考としている」企業・団体が21.5%、今後「要件・参考とする可能性がある」回答を含めると、46.5%がTOEICスコアを査定に入れる可能性があることが分かります。

企業・団体が、役職別の昇進・昇格にTOEICのスコアを要件として設定しているか、また設定している場合の役職別に要件となる平均スコアを表した図。
IIBCによる英語活用実態調査2022より引用

また、昇進・昇格の要件となる場合の平均スコアは役職別に以下のようになっています。

  • 係長・主任→520点
  • 課長→560点
  • 部長→555点
  • 役員→590点

これは平均値ですので、グローバル事業を手掛けている会社や外資系の企業ではもっと高いスコアが要件となるでしょう。

TOEICスコア350点では昇進・昇格の条件を満たせないケースがほとんどであると考えられます。

海外赴任・社費留学の対象にならない

以下の図を見ると、多くの企業・団体が海外出張・赴任者選抜の際にTOEICスコアを参考にしており、海外赴任者に着目すると、TOEICスコアを「要件としている」「参考としている」企業・団体が43.7%、今後「要件・参考とする可能性がある」と回答している企業・団体を含めると実に80.5%がTOEICを考慮に入れて海外赴任者を決定する可能性があると言えます。

企業・団体が海外出張・赴任者選抜の際にTOEICスコアを要件としているか、また要件とする場合の平均スコアを表した図
IIBCによる英語活用実態調査2022より引用

また要件とする場合には、645点というスコアを求めていることが分かります。

さらに以下の図はビジネスパーソンがそれぞれのTOEICスコアを持つ人が、英語でどんなことができるかを回答しているデータです。
これを見るとビジネスパーソン側の実感値としては、800点以上の人は「海外赴任できる」を現在の英語力にもっとも近いスキルだと回答していることが分かります。

IIBCによる英語活用実態調査2022より引用

つまり、企業・団体目線からはTOEIC645点が海外赴任の要件となるスコアとなり、ビジネスパーソン目線からはTOEIC800点以上が海外赴任できるレベルである、と感じているようです。

TOEIC350点ではまだまだこうした社費を使った制度を利用するには難しいです。

TOEIC350点からスコアアップするにはどれくらい時間がかかる?

現状のTOEICスコア350点からスコアアップかかる時間はどれくらいなのかを一覧にしました。

→目標のスコア
↓現状のスコア
350450550650750850950
250200425700h950115014501750
350225h450h700h950h1225h1550h
4502254507009751300
5502254507251050
650225500825
750275600
850325
https://elt.oup.com/elt/students/exams/pdf/elt/toeic_teachers_guide_international.pdfより作成

黄色に塗ったセルが各スコアからTOEIC350から各スコア到達までにかかる学習時間です。

  • TOEICスコア350から450点へ上げるのに必要な学習時間は225時間
  • TOEICスコア350から550点へ上げるのに必要な学習時間は450時間
  • TOEICスコア350から650点へ上げるのに必要な学習時間は700時間
  • TOEICスコア350から750点へ上げるのに必要な学習時間は950時間
  • TOEICスコア350から850点へ上げるのに必要な学習時間は1225時間
  • TOEICスコア350から950点へ上げるのに必要な学習時間は1550時間

TOEICスコア350から450点へ上げるのに必要な学習時間

TOEICスコア350から450点へ上げるのに必要な学習時間は225時間です。
1日に確保できる学習時間に応じた必要な学習期間は以下の表の通りになります。

1日の学習時間450点までにかかる期間
1時間(週7時間)7.5ヶ月
1.5時間(週10.5時間)5ヶ月
2時間(週14時間)4ヶ月
3時間(週21時間)2.5ヶ月

TOEICスコア350から550点へ上げるのに必要な学習時間

TOEICスコア350から550点へ上げるのに必要な学習時間は450時間です。
1日に確保できる学習時間に応じた必要な学習期間は以下の表の通りになります。

1日の学習時間550点までにかかる期間
1時間(週7時間)1年3ヶ月
1.5時間(週10.5時間)10ヶ月
2時間(週14時間)8ヶ月
3時間(週21時間)5ヶ月

TOEICスコア350から650点へ上げるのに必要な学習時間

TOEICスコア350から650点へ上げるのに必要な学習時間は700時間です。
1日に確保できる学習時間に応じた必要な学習期間は以下の表の通りになります。

1日の学習時間650点までにかかる期間
1時間(週7時間)1年10ヶ月
1.5時間(週10.5時間)1年4ヶ月
2時間(週14時間)11ヶ月
3時間(週21時間)8ヶ月

TOEICスコア350から750点へ上げるのに必要な学習時間

TOEICスコア350から750点へ上げるのに必要な学習時間は950時間です。
1日に確保できる学習時間に応じた必要な学習期間は以下の表の通りになります。

1日の学習時間750点までにかかる期間
1時間(週7時間)2年7ヶ月
1.5時間(週10.5時間)1年9ヶ月
2時間(週14時間)1年3.5ヶ月
3時間(週21時間)10.5ヶ月

TOEICスコア350から850点へ上げるのに必要な学習時間

TOEICスコア350から850点へ上げるのに必要な学習時間は1225時間です。
1日に確保できる学習時間に応じた必要な学習期間は以下の表の通りになります。

1日の学習時間850点までにかかる期間
1時間(週7時間)3年4ヶ月
1.5時間(週10.5時間)2年3ヶ月
2時間(週14時間)1年8ヶ月
3時間(週21時間)1年1.5ヶ月

TOEICスコア350から950点へ上げるのに必要な学習時間

TOEICスコア350から950点へ上げるのに必要な学習時間は1550時間です。
1日に確保できる学習時間に応じた必要な学習期間は以下の表の通りになります。

1日の学習時間950点までにかかる期間
1時間(週7時間)4年3ヶ月
1.5時間(週10.5時間)2年10ヶ月
2時間(週14時間)2年1.5ヶ月
3時間(週21時間)1年5ヶ月

TOEIC350点から劇的にスコアアップするコツは?

TOEIC350点から劇的にスコアアップするコツは以下の5つです。

  1. 最初に公式問題集を解く
  2. 学習計画を立てる
  3. 塗り絵する問題を決めておく
  4. アプリを利用する
  5. 英語コーチングを利用する

最初に公式問題集を解く

TOEICで最短でスコアを上げるためには、TOEICがどんな試験なのかを知り出題の傾向と対策を立てておきましょう。
そのためには公式問題集と解くところから始めるのがおすすめです。

TOEICには過去問は存在しませんが、市販の予想問題集や模試はたくさんあります。ただ、その中でもTOEICを開発するETSが発行しているのは「公式問題集」というシリーズのみです。
年々難化傾向にあると言われるTOEICですが、公式問題集は開発元からの「こういう問題を出しますよ」というメッセージなのです。
2016年のアップデート以降、2024点時点で11冊が刊行されており、各刊2回分の模試を収録しています。
はじめてTOEICを受ける場合は必携の一冊となりますので、ぜひ最新版を購入しておきましょう。

直近のTOEICでも受験までには一ヶ月以上ありますから、実際に模試を解いて出題傾向や初回のテストまでの自分の学習方針を立てるのに役立てましょう。
TOEICはリスニング・リーディングそれぞれ100問の計200問出題されますが、公式問題集の巻末には正当数から予測スコアを導く対応表が載っていますのでぜひ自己採点して自分の現状のスコアを知りましょう。

公式問題集を解くときは、120分時間を測って通しで実施しましょう。リスニングとリーディングを分けて実施したり途中で休憩を入れる、時間を測らない、といった本番と違う環境で解くのは予測スコアに影響が出るのでNGです。

学習計画を立てる

TOEICについて理解が深まったら、いよいよ学習計画を作っていきましょう。0からのTOEIC受験を想定した学習計画の作り方の一例をご紹介します。
ここまでに確認した事項を織り込んで、自分専用の学習プランを作りましょう。

  • TOEICの基礎知識を得る
    →OK
  • スコア別のレベル感を知る
    →OK
  • 目標のスコアを決める
    →まずは500点(1年後)
  • 直近のTOEICに申し込む
    →翌月のTOEICをに申し込み済
  • 公式問題集を解いてみる
    →解いた結果350点(リスニング200点、リーディング150点)
  • 1日の学習時間を決める
    →1日1.5h
  • 机に座れる時間、電車で取れる時間などを確認する
    →机に座れるのは1h、電車やスキマ時間で30分

仮にここまでの項目をもとに自分の状況・目標がはっきりしたとしましょう。
その後最終的に以下のような学習計画を立てるとよいでしょう。

こちらの学習計画では、まず最初に単語・文法・発音を学習し、発音の学習が終わったら単語・文法を4ヶ月で仕上げ、その後は中学英語の音読&シャドーイングを行うと良いでしょう。

塗り絵する問題を決めておく

TOEICのリーディングは75分で100問の問題に解答していきますが、スコア950点以下の人は解き終わらない前提で作られているということを押さえましょう。

TOEICでは時間が間に合わずに答えられない問題の解答用紙のマーク欄を当てずっぽうで塗りつぶす行為を「塗り絵」と言います。
以下はリーディングパートで塗り絵にした問題数とTOEICのスコアの目安を表したものです。

  • 塗り絵0問→950点以上
  • 塗り絵5問→900点
  • 塗り絵10問→800点代後半
  • 塗り絵15問→800点
  • 塗り絵20問→750点
  • 塗り絵25問→700点
  • 塗り絵30問→650点
  • 塗り絵35問→600点
  • 塗り絵40問→550点

これを見るとTOEIC500点を達成する場合でも、100問中40問は解かずに時間切れになることが分かります。

一見塗り絵は「すべての問題を解ききれないまずい状態」と思いがちですが、そんな事はありません。
TOEICではスコアに関係なく全員が同じ問題を解くため、問題ごとに「スコア950点以上の人が解くべき問題」「スコア700点以上の人が解くべき問題」「スコア400点以下の人でも解ける問題」というように問題にも難易度があります。
大切なのは自分の目指すスコアに応じて、解くべき問題を解き切る、そうでない問題は塗り絵をして飛ばしていくという心がけです。

頭からすべての問題を解き進めていくと、最後の方の問題にたどり着かないでしょうが、実はリーディングパートの後半にも比較的解きやすい問題が含まれています。
塗り絵をうまく活用することで、「後半の40問を丸々解き残してしまう」というもったいない状態を避けて、「途中分からないところを10問飛ばしながら解ける問題は最後まで解き進めた」という状態を作ることができます。

具体的にリーディングパートでどんな問題を塗り絵すべきなのかは以下の記事で詳しく解説しています。

アプリを利用する

効率的なTOEICのスコアアップにおすすめしたいのが、アプリの活用です。

アプリでのTOEIC対策には以下のようなメリットがあります。

  • 電車内でも取り組みやすい
  • パッと始めてパッとやめられる
  • 学習記録が自動化される
  • 音声の再生がしやすい
  • 継続しやすい仕組みがある

実際私もアプリを使う前は「勉強は参考書派。紙だからこそ勉強している実感がある。」と思っていましたが、一度試してみると、非常に便利でしっかり学習効果も出ました

アプリはスマホ上でできるので、電車内で参考書を広げられない状況やホームで電車を待っているほんの少しの時間でも学習をすぐに始めてすぐに辞められるので、スキマ時間の活用が圧倒的にしやすくなります。

学習記録が自動化されるうえ、アプリからの通知で学習忘れが防げるので継続のハードルを下げてくれる仕組みが整っています。
私の英語コーチングを受講者も「アプリの学習記録を途絶えさせたくない!」というモチベーションで学習を継続できている方が多くいます。

また、何より便利なのが音声がセットで学習できるという点です。アナログの教材だと参考書を開きながら、音声再生ツールを開いて操作して…と音声をセットで勉強するにはひと手間必要です。
しかし、アプリでは文章表示画面でそのまま音声が再生できるので非常に便利です。

TOEIC対策のためにおすすめしたいのが「mikan」「スタディサプリ」「abceed」の3つです。
単語だけの学習ならmikanがおすすめです。
スタディサプリは動画での解説が付いているので初中級者向けですが、単語学習機能が弱いです。
abceedは解説動画はありませんがデジタル化された参考書を使い放題、というイメージの参考書で、単語帳もいろいろ選べるので中上級者向けです。

mikanの使い方はこちらの記事で詳しく解説しています。

英語コーチングを利用する

一人で英語学習を継続するのに不安がある方は英語コーチングがおすすめです。

英語コーチングとは、英語学習のプロである英語コーチが専属であなたの英語学習を徹底的にサポートするサービスです。
具体的には

  • 週次の面談
  • 毎日の学習進捗チェック
  • 学習計画の作成
  • 発音・英作文の添削
  • チャットでの質問対応

といったサポートを提供することで、TOEICスコアアップに必要な時間を1/2~1/3にまで短縮することができます。

英会話教室やオンライン英会話はレッスン時間にのみ英会話の機会を提供しますが、英語コーチングは面談以外の時間にも毎日学習進捗の確認や課題の添削などのサポートを行っている点が最大の違いです。
学習の継続と効率的な学習の2つに重点を置くことで、効率的なスコアアップをサポートしてくれます。

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TOEIC350点の人におすすめの学習方法・教材は?

  1. 語彙を5000を目指して単語を覚える
  2. 中学・高校英文法を固める
  3. 本番環境で模試を解く
  4. シャドーイング

語彙を5000を目指して単語を覚える

語学において意味が分かる単語の数は非常に重要であり、語学力=語彙力といっても過言ではありません。
TOEICも例に漏れず、意味がパッと出てくる英単語の数が増えればスコアも自然と伸びていきます。

TOEICでは目標スコアの10倍の語彙力が理想です。
500点が目標なら語彙力は5000程度を目指すと良いでしょう。
現在の語彙力を知りたい場合は、Test your English vocabularyというサイトで5分程度でチェックすることができます。

Test your English vocabularyで語彙力測定テスト受験中の画面のスクリーンショット

回答を終えると以下のように結果が表示されます。例えば以下の場合だと語彙力は10,436語あることになります。

Test your English vocabularyで語彙力測定テスト結果表示画面のスクリーンショット

意味が分かる英単語にチェックを入れていくだけで語彙力が簡単に測定できます。いろいろ試しましたがこちらのサイトは割と正確だと思います。

単語帳はレベル感に合ったものを選ぶのが大切です。すでに実施した語彙力テストの結果をもとに、自分のレベルに合った単語帳を一冊やり抜きましょう。

キクタンTOEIC(R) L&Rテストシリーズです。4冊出ていますので、語彙力が3500程度の人で500点を目指す人はSCORE500を選ぶといいでしょう。
語彙力が2500~3500の人は英検準2級レベルの単語帳を、語彙力が2500以下の場合は英検5〜3級レベルの単語帳を学習するといいでしょう。
英検準2級 でる順パス単がおすすめです。

kindle版とペーパーバック版があるので好きな方を選ぶといいでしょう。

アプリで学習したい場合はmikanがイチ推しです。
スマホでスキマ時間に学習したり、音声が自動で再生できたり、覚えている度で出題を変えられたり、自動で学習記録が付けられたりする点がおすすめです。

mikanの詳しい使い方は以下の記事で詳しく解説しています。

中学・高校英文法を固める

現状のTOEICスコアが350点の場合中学レベルの文法に怪しさが残ります。
もし、中学文法の学習が終わっているのならば、高校基礎レベルの英文法まで学習してしまいましょう。
英文法は英語の「ルール」であり、ルールを知らずにリーディング・リスニングの学習をしてもすぐにスコアは頭打ちになってしまうでしょう。

英文法はすべての学習の基礎になります。TOEICのPart5は語彙・文法問題ですが、それ以外のPartでも英文法を理解していないと学習の効率が下がってしまいます。

中学文法のおすすめ参考書は中学英語をもう一度ひとつひとつわかりやすく。改訂版です。
わかりやすい挿絵もあり、演習もセットになっているので一冊仕上げれば十分です。

高校文法のおすすめ参考書はMr.Evineの英文法ブリッジコース[中学修了→高校基礎]です。
中学レベルの復習と高校基礎レベルの学習が一冊で完成します。

文法を学習するときは以下のポイントを押さえましょう。

  • わからない部分は動画を見る
  • 問題を解く
  • 完璧主義を捨てる
  • 1つの参考書を3周する
  • 早めに4技能の学習に進む

文法学習で分からないところは何度読んでもわからないことが多いので、理解度が高まる動画視聴がおすすめです。Youtubeで該当の文法事項の名前で検索すれば文法講義の動画が見つかるはずです。

文法を学ぶときは説明を読んだあとに問題を解きましょう。アウトプットしてみると理解度が低いところが分かったり、記憶に残りやすくなったりします。

文法事項は参考書の学習だけでは100%分からない部分があります。実際に英語を読んだり書いたりする中で分かることもあるので、この時点で100%理解する必要はありません。
分からない箇所に詰まって時間をかけすぎるのは得策ではありません。

文法の参考書はコロコロ変えず、これと決めた一冊を最低三周しましょう。周回を重ねることで次第に理解が深まるので、三周を目安に取り組みましょう。
また、一周したら参考書を変える人がいますが、記憶が定着しないうちに参考書を変えるとせっかく深まりかけた記憶がリセットされるのでおすすめしません。

本番環境で模試を解く

効率的にTOEICスコアアップを達成するためには試験に慣れることが必須です。
そのためにはできるだけ多くTOEICの問題を解いて形式に慣れることが必要です。目安としては、TOEICの模試を10回分解くといいでしょう。
TOEICは一回あたり120分という長丁場で高速の処理をするために、高い集中力が求められる試験です。
本番までになるべく通しで休みを挟まずに解く回数を稼ぐことで、時間配分や集中力のトレーニングになります。
10回も解けば、各パートでどんな問題が出るのか、時間配分はどうしたら良いのか、といった部分が分かってきて容量が掴めてくるはずです。

TOEICの模試を解く、復習する際は以下のポイントに注意しましょう。

  • 解ける問題を解いていく
  • 制限時間の中で解く
  • 自分なりの解き方を確立する
  • すべての問題を復習しようとしない

TOEICは900を超えるくらいになるまでは、すべての問題に腰を据えて解く時間はありません。英検などのグレード別試験と違って、TOEICは満点の人でも最低点の10点の人でも同じ問題を解きます。
ですから、普通に取り組んでも終わらないような問題数と制限時間が設定されています。
例えば、TOEIC500を目指す場合は普通に解いていったら、リーディングはPart7の前半くらいで制限時間を迎えてしまうでしょう。
分からない問題は飛ばしながら、解ける問題だけを解いていって最後の長文付近までたどり着けるように頑張りましょう。

またTOEICはリーディングパートの時間配分が大切です。日頃から意識していないと本番でペース配分がうまくいかなくなります
普段からPart5は10分、Part6は8分、Part7は57分といったようにパート別に目標時間を設定しておいて制限時間を迎えたら次のパートに行ってしまうようにしましょう。
そうすると徐々にペース感が分かって来るはずです。

TOEICではリスニング、リーディング各パートの解き方のコツやテクニックがあります。絶対にこれ、というものはありませんが例えばPart3, 4の先読みやPart6,7の設問先読みなどそれぞれのパートの解き方を確立させておくことで安定したスコアを出すことができます。

最後に解き終わった後の復習のときには、すべての問題を復習するのは不可能に近いです。
問題を解くのにかかった2倍の時間をかけて復習するのが理想ですが、それだと900点以上でもない限り問題の1/4程度を復習して終わりになってしまうでしょう。
すべてを薄く復習するのではなく、自分の苦手とするパートに多めに時間を配分してすべての問題の中から数問ピックアップして復習するくらいでちょうどいいでしょう。

シャドーイング

TOEICのリスニング中でもPart3, 4は長めの英文を聞いて設問に解答していく難度の高いパートになります。
英文法の学習が済んでいる場合は、まとまった量の文章を聞き取る練習をしましょう

具体的にはシャドーイングというトレーニングがおすすめです。
シャドーイングはその名の通り、聞こえてきた音を文字を見ないで影のように復唱して付いていくトレーニングです。
以下の動画はシャドーイングを実際に行っているところからスタートしています。

シャドーイングは聞こえてきた音声を自分でも発音することで、リスニングにおいて音声を正確に捉えることができるようになります

シャドーイングは初見で7割程度意味が理解できるレベルの教材がおすすめです。
TOEIC350レベルの場合は、中学1年〜中学卒業レベルの英文を、それ以上の場合はTOEICの過去問を教材にするといいでしょう。
「英会話・ぜったい・音読」シリーズはレベル別になっていますので、初心者の方は入門編から仕上げていくといいでしょう。

シャドーイングは非常に奥が深く「初心者がむやみに手を出すと失敗する」と言われるトレーニングです。
詳しいやり方を以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。

TOEIC350点のレベルと勉強法まとめ

この記事ではTOEIC350点のレベルと勉強法について以下の疑問に答えてきました。

  • TOEIC350点はどのくらいのレベル?
  • TOEIC350点の評価は?
  • TOEIC350点からスコアアップするにはどれくらい時間がかかる?
  • TOEIC350点から劇的にスコアアップするコツは?
  • TOEIC350点の人におすすめの学習方法・教材は?

TOEIC350点のレベルは偏差値でいうと35、受験者100人中89位で英検準2級程度(高校1年生程度)です。

TOEIC350点の評価は以下のように低く、プラスに働くことは少ないです。

  1. 年収に影響はない
  2. 就職活動や転職活動には記載しないほうが無難
  3. 昇進条件を満たせない
  4. 海外赴任・社費留学の対象にならない

TOEIC350点からスコアアップするには以下のように時間がかかります。

  • TOEICスコア350から450点へ上げるのに必要な学習時間は225時間
  • TOEICスコア350から550点へ上げるのに必要な学習時間は450時間
  • TOEICスコア350から650点へ上げるのに必要な学習時間は700時間
  • TOEICスコア350から750点へ上げるのに必要な学習時間は950時間
  • TOEICスコア350から850点へ上げるのに必要な学習時間は1225時間
  • TOEICスコア350から950点へ上げるのに必要な学習時間は1550時間

TOEIC350点から劇的にスコアアップするコツは以下の5つです。

  1. 最初に公式問題集を解く
  2. 学習計画を立てる
  3. 塗り絵する問題を決めておく
  4. アプリを利用する
  5. 英語コーチングを利用する

TOEIC350点の人におすすめの学習方法は以下の4つです。

  1. 語彙を5000を目指して単語を覚える
  2. 中学・高校英文法を固める
  3. 本番環境で模試を解く
  4. シャドーイング
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