初学者からの英会話独学方法。具体的な学習方法をどこよりも詳しく!
近年、学校や職場でも「英語を読めるだけ」でなく「英語を話せる」ことが求められるようになってきています。
私が英語を教えているというと「そもそも英会話を独学で習得することは可能なのでしょうか?」という質問をよく受けます。
結論から言うと、独学での英会話習得は可能です。
もちろん習得までにはたくさんの壁がありますが、しっかりと戦略を立てていけば着実に英会話力を身につけることができます。
この記事では、以下の悩み・疑問に答えていきます。
・独学で英会話を習得するにはどれくらいの期間がかかる?
・英会話を独学するメリット・デメリットは?
・英会話を独学で習得する上でのポイントは?
・英会話の独学でNGな勉強法は?
・独学で英会話を習得する際の流れは?
・英会話を独学で習得する際の具体的な学習スケジュールは?
・独学での英会話学習を継続させるコツは?
この記事を読めば、英会話独学に関して必要な知識が得られます!
独学で英会話を習得するまでの期間
結論から言うと、社会人からスタートして日常英会話が出来るまでには約860時間、ビジネス英会話が出来るまでには約2,800時間かかります。
論文「日本人の英語学習時間について-これまでの学習時間とこれから求められる学習時間」で言及されている計算式によると、英語の知識ゼロからスタートした場合、日常英会話レベルの英語力を身につけるまでには約3,000時間、ビジネス英会話レベルで約5,000時間かかることになります。
大学卒業までに平均して2,200時間の英語学習を行っているため、日常英会話で約860時間、ビジネス英会話で約2800時間が必要だと言えます。
このことから、1日1時間の学習で2年強、1日2時間の学習で1年強、1日3時間の学習で約10ヶ月で日常英会話が身につけられます。
また、1日1時間の学習で14年弱、1日2時間の学習で7年弱、1日3時間の学習で4.5年、1日4時間で3.5年でビジネス英会話が身につけられます。
もちろん英語の才能や、独学か否か、スタート地点の学力によっても大きく変わりますが、一般的な大卒の人が独学で英語を勉強しようとすれば上記のような期間がかかるのが当たり前だということを覚えておきましょう。
日常英会話・ビジネス英会話レベルの定義や、必要な学習時間の導出過程は以下の記事で詳しく解説しています。
ちなみに上記の計算式は独学での学習時間を想定しています。
プロの手を借りて、英語習得のスピードを上げることは十分可能です。
英会話を習得したい場合、おすすめのサービスは「英語コーチング」です。
英会話スクールやオンライン英会話を想定していた方が多いかと思いますが、英会話の習得過程は複雑で「英会話さえしていればいい」というわけではありません。
英語コーチングは、コーチと呼ばれる英語学習のプロが英語を習得したい受講者に対して英語学習のサポートを行うサービスです。
もちろん英語そのものを指導することもサービスに含まれますが、「英語学習の方法」「英語学習の習慣化」を重視しているのが特徴となります。
英語コーチングは、コーチと呼ばれる人が英語学習者の学習を様々な角度からサポートするサービスです。
学習塾や英会話教室との違いは英語の内容そのものを扱う「ティーチング」ではなく、学習計画に沿って都度修正を加えながら学習をマネジメントしていく「コーチング」に重きを置いている点です。
第二言語習得理論という科学的なバックグラウンドをもとに、学習をサポートするため再現性が高く、独学で学習した場合に比べて圧倒的に短い期間で英語を習得することが可能です。
私自身、第二言語習得理論をもとに学習した結果、上記の計算式で導出される必要な学習時間の約1/3で目標を達成しました。
英語の学び直しを始めた時点での私の英語力はCEFRでいうB1レベルでした。
そこからC1レベルを達成するためには、本来4,163時間かかりますが、実際に私がそのレベルに到達するのにかかった時間は1,369時間でした。
もちろん第二言語習得理論だけの力であるとは言えませんが、この理論に沿って学習した結果大幅に期間をショートカットして目標を達成することができました。
私が運営している英語コーチング「Satellite」では、第二言語習得理論と私自身の経験をもとに、学習者に最適なカリキュラムでの学習を提供し、本来必要な学習時間を大幅にショートカット出来るようサポートしています。
無料で学習相談を行っておりますので、お気軽にお問い合わせください。
英会話独学のメリット
英会話を独学する際のメリットとして以下の2つを挙げました。
- 費用がかからない
- 自分のペースで学習できる
独学のメリット・デメリットを比較して、自分の学習方法を決めましょう!
①費用がかからない
独学の場合、教材費以外はお金がかからないので、安価に英語学習を進めることができます。
サービスを利用した場合ある程度の出費を覚悟しなくてはなりません。
英会話スクールや英語コーチングを利用した場合は、月額で一定の費用がかかります。
ただし、スクールや英語コーチングを利用することで英語習得のスピードを圧倒的に早く出来るので「お金で期間を買う」という視点で独学か、サービスを利用するかを決定すると良いでしょう。
②自分のペースで学習できる
スクールやコーチングでは、一定の学習時間を確保して進めていきます。
ある意味では「やらなくてはいけない状況にできる」と言えますが、反対に言えば自分のペースでの学習ができなくなります。
期間がかかってもいいから、うるさく言われずに自分のペースで学習を進めて行きたい、という場合は独学での学習がおすすめです。
英会話独学のデメリット
独学を始める前に、デメリットも知っておきましょう。
- 長い期間がかかる
- 学習法で迷走しやすい
- 疑問の解決に時間がかかる
- モチベーションが続きにくい
- 自分の間違いに気づきづらい
人によって何をデメリットと感じるかは異なるので、自分にとってデメリットが大きいかどうかを検討しましょう!
①長い期間がかかる
プロに学習カリキュラムを作ってもらったり、進捗管理をお願いした場合に比べて、独学では英会話の習得にかかる期間が長くなりやすいです。
メリットの箇所でも挙げた通り、お金をかけて学習期間をショートカットするか、長い学習期間を掛けて費用を抑えるか、というトレードオフになっています。
②学習法で迷走しやすい
書籍や、インターネット上では、インフルエンサーや英語講師などがおすすめの勉強方法を挙げています。
しかし、そのほとんどが「私はこうして成功した」という個人の体験談に基づくもので、再現性については疑問が残ります。
現在、日本でも徐々に第二言語習得理論といって、学術的なバックグラウンドを持つ汎用性のある英語学習の方法論が広まりつつあります。
とはいえ、まだまだ十分な情報が集まる段階ではないので、自身で正しい情報を入手して第二言語習得理論に基づく英語学習カリキュラムを組むのはかなり骨が折れるでしょう。
英語コーチングでは専属のコーチが自分専用の学習カリキュラムを組んでくれます。
しかし、独学の場合はこれらの作業をすべて一人で行う必要があるため、学習方法で迷走しやすいです。
③疑問の解決に時間がかかる
英語学習を進めていると、疑問が次々と出てくることでしょう。
- この英文はなんでこういう意味になるのだろう?
- 英会話ってどのタイミングで始めればいいの?
- リスニングの復習ってどうやればいいの?
- 単語帳ってどうやって覚えるの?
など学習内容や、学習の進め方など悩みは本当に尽きないはずです。
独学の場合、これらへの対処は自分で調べたり、経験から学んだりするほかありません。
プロがついていれば、すぐに悩みを解決できるので「勉強するだけ」という状況で学習を進められます。
④モチベーションが続きにくい
独学で一番怖いのは、モチベーションが続かないということです。
切磋琢磨する仲間もいなければ、お尻を叩いてくれる先生もいない状況で、毎日時間を作って学習を続けるのは至難の業です。
実際に英語コーチングを受講される方も「一人ではどうもモチベーションが続かなくて…」という方が本当に多いです。
もちろんモチベーションはある程度テクニックでコントロールできるので、気になる方は以下の記事で詳しく解説しています。
⑤自分の間違いに気づきづらい
独学の場合、自分が使っている英語の間違いや学習方法の間違いに気づくのが難しくなります。
学習内容で言えば、英作文や英会話をしても誰かが間違いを指摘してくれるわけではないため、自分で意識的に正確性を意識しない限り、間違ったままで英語を使うことになります。
また、学習方法で言えば効果の薄い・自分に合っていない英語学習方法を実践していたとしても自分でその間違いに気づくことはかなり難しいです。
気づいたとしても、半年勉強して成果が出ないために間違いに気づく、というくらいでしょう。
プロがついている場合は、添削やテストなどで間違いを第三者目線から指摘してくれるため非常に成長が早くなります。
また勉強法についても、そもそもプロがカリキュラムを組んでくれるので迷いがなくなります。
英会話を独学する際のポイント
英会話の学習は事前の計画が命です。
計画・進め方次第でその後の英語学習の成長スピードが決まります。
この章では、英会話を独学する上で欠かせないポイントを解説していきます。
- 発音から勉強する
- 定期的に検定を受ける
- 中学英語を使いこなす
- 英会話は予習・復習する
- 同じ教材を繰り返し勉強する
- 語彙・英文法の基礎を大切にする
- インプット7割・アウトプット3割で勉強する
独学での英会話を成功させるためのポイントを抑えましょう!
①発音から勉強する
英会話は4技能のうち「聞く」「話す」という音を使った活動になります。
発音は自分が相手の話していることを聞き取るとき、反対に相手に自分の話を聞き取ってもらうときの両方で重要になります。
正しい発音を理解していないと、相手の言っていることが聞き取れなかったり、自分の発言が聞き取ってもらえなくなる恐れがあります。
英語と日本語の発音は大きく異なります。
学習の初期に発音を習得しておくことで、その後のリスニング学習やあらゆる音声活動において効率よく学習が進められます。
発音の要素としては「音素」「音声変化」の2つが分かっていればOKです。
1ヶ月もあれば修了できる内容ですから、発音を最優先で学習するのがポイントです。
②定期的に検定を受ける
独学の場合、英会話の勉強を進めても「英会話が出来るようになっているかが分からない」ということがよくあります。
これはモチベーションにも影響しますし、それまでの学習の方向が合っているかどうかが分からなくなることにも繋がります。
モチベーションの面で言えば、毎日頑張って勉強しているのに成長実感が得られなければ次第に勉強自体へのやる気が失われるでしょう。
学習の正しさでいえば、自分では出来るつもりになっていても実際にはブロークンな英語で相手が理解できていなかったり、反対に自分では自信がなくても実際には大きく成長できていることに気づけない恐れがあります。
定期的に英会話の能力を測る検定試験を受けることで、モチベーションを高く保ちながら、学習の正しさをしっかり数字で確認することができます。
③中学英語を使いこなす
英会話で大切なのは、難しい語彙・文法を知っているかどうかではなく、簡単な語彙・文法を使いこなせる力です。
具体的に言うと、中学レベルの英語が使いこなせれば大抵の英会話は成立します。
イメージで言うと以下の図です。
例えばTOEICの点数が高いというのはインプットの能力が高いことを示すのみで、英会話に必要な使える知識が豊富であることとイコールではありません。
英会話を習得するためには、中学レベルで構わないので使える知識を増やしていくのが重要になります。
④英会話は予習・復習する
基礎ができたら、実際に英会話に入っていくわけですが、英会話は受けっぱなしではNGです。
必ず予習・復習をするようにしましょう。
英会話の予習ですべきことは以下です。
- 英会話の中で使う表現を持っていく
- 英会話のテーマに合わせて事前に英作文をしておく
まず英会話の中で使ってみたい表現をある程度持っておくと良いです。
漫然と受けているとどうしても使う表現が偏ってきます。
意識的に使ったことのない表現を持ち込むことで、徐々に表現の幅が増えていきます。
次に、英会話に慣れないうちはテーマに合わせて事前に英作文をしておくとスムーズに言葉が出やすくなります。
もちろん、メモを読み上げるのではダメですが、事前に英作文をすることである程度「こういうことを言おう」とか「この語彙・文法が使えるな」というのが分かるので負荷が低くなります。
復習ですべきことは以下です。
- 英会話の中で「言いたかったけど、言えなかった」表現を再考する
- 英会話の中で言えなかった表現を調べる
復習では上の2ステップを踏みます。
まず、英会話の中で言えなかった表現をメモしておき、復習タイムであらためて「自分が知っている語彙・文法で表せなかったか」を考えます。
このとき、日本語レベルで表現を変えていくのがポイントです。
例えば、「体が弱い」というのが言えなかったとしましょう。
このとき、My body is week.ではNGで、これを日本語レベルで考えると「体が弱い=病気になりやすい」と考えてI get sick easily.とすればいいですね。
そして、自分が知っている表現で表せないか考えた後にはじめて直接的に表せる表現を調べます。
よくあるのが、後者、すなわち「英会話の中で言えなかった表現を調べる」だけを実践しているパターンです。
もちろん復習しないよりはマシですが、これでは分からない単語や表現が見つからなかったときに、その時点で言葉が詰まってしまいます。
すぐに調べる前に、一旦「他になんとか表せなかっただろうか?」と考えるプロセスを踏んでから調べることで、徐々に概念化の力が付き、直接的な表現が浮かばなくても英会話で自分の意思を伝えられるようになります。
⑤同じ教材を繰り返し勉強する
先程、図示したように英会話では知っている知識の量ではなく、使える知識の量で話せるかどうかが決まります。
実は学校ではリーディングのための知っている知識を増やすための学習方法は習っていますが、英会話で必要な使える知識の増やし方は習っていません。
使える知識の増やし方は簡単で「繰り返しあるのみ」です。
第二言語習得理論では、知っている知識のことを「宣言的知識」と呼び、使える知識のことを「手続き的知識」と呼びます。
宣言的知識を手続き的知識に変えるためには、同じ内容を繰り返し練習することで、内在化させることが必要です。
例えば、同じ英文法を用いて何度も口頭で瞬間的に英作文したり、定形表現を暗唱できるまで繰り返すことで、手続き的知識を獲得することが可能です。
⑥語彙・英文法の基礎を大切にする
発音を学んだ後は、語彙・文法を集中的に学習しましょう。
まずは中学レベルの語彙・文法を習得してから、4技能の育成に進みましょう。
語彙・文法はすべての活動の基礎となります。
ここを飛ばしては効率のいい英会話習得はありえません。
⑦インプット7割・アウトプット3割で勉強する
英語学習の黄金比率はインプット7割・アウトプット3割です。
インプットとは、語彙・文法学習、例文暗記、リーディング・リスニングなどの受容的な活動です。
アウトプットとは、英作文・英会話などの産出的な活動です。
もちろん、英会話を身につけたい場合も、この比率で勉強するのが最適です。
英会話が上達するためには、その2倍以上の時間をインプットに費やすというのが意外かもしれませんが、ポイントです。
例えば、週に10時間学習時間が取れるなら、3時間程度を英会話などのアウトプットに費やして、残りの時間でインプット活動を行うといいですね。
3時間の英会話は180分で、オンライン英会話の1レッスンが平均25分ですから、大体7レッスン、毎日1レッスン受けるのがベストな割合と言えます。
英会話の独学でNGな勉強法
英会話の独学を成功させるためには、事前に独学の壁や罠を知っておくことです。
英会話の独学でNGな勉強法を紹介します。
- 英会話だけしている
- いきなり英会話をする
- インプットしかしない
- いろんな教材に手を出す
- 日本語の語順で理解しようとする
- 「慣れ」でなんとかしようとする
- 高度な語彙・文法を使おうとする
NGな勉強法を避けることで、より効率的な学習ができます!
①英会話だけしている
英会話が出来るようになりたいなら、英会話だけをしていてはNGです。
英会話に掛けた時間の倍以上は、インプットに時間を割きましょう。
時折「英会話が出来るようになりたいなら、とにかく英会話をするしかない!」という暴論を見かけます。
もちろん、一定量のアウトプットとしての英会話の量は必要ですが、何よりもインプットのほうが大切です。
かつて第二言語習得理論では、有名な学者が唱えた「インプット仮説」というものが業界に激震を走らせました。
簡単に言うと、「インプットだけしていれば、英語習得は最速で達成される」というものです。
その後様々な検証経て、一定のアウトプットは流石に必要だということが現在の定説ですが、大量のインプットの重要性に異を唱える学者はいません。
②いきなり英会話をする
すべての人にとって、英会話の練習が英会話習得の最短経路であるとは限りません。
発音、基礎的な語彙・文法がままならない人にとっては、英会話の練習よりも、基礎学習に集中したほうが長い目で見れば効率的に英会話を上達させることが可能です。
基礎が固まらないうちに、英会話を始めると会話が成立しないことや、すぐに伸びが止まることに対して大きなストレスを感じて英会話に対する抵抗感が増すばかりです。
基礎固めの段階や、英会話のための例文データを増やしている段階では、英会話は時期尚早と言えますから、自由英作文がおすすめです。
③インプットしかしない
英会話ばかりするのとは反対に、英会話が出来るようになりたいのに一切アウトプットに時間を割かないのもNGです。
先で述べたように、「インプットだけしていれば英語は習得できる」というインプット仮説はすでに否定されています。
実際、教育レベルの高い日本でもインプット偏重の教育の結果、満足に英会話が出来る人がほとんど存在しないのがそのいい証明でしょう。
アウトプットは学習時間の3割程度になるように取り組むのがベストです。
発音、基礎的な語彙・文法や例文データを勉強しているうちは、自由英作文からはじめて、徐々に英会話を取り入れていくのがおすすめです。
④いろんな教材に手を出す
いろんな教材に手を出すということは、一つの教材にかける時間が短くなるということを意味します。
英会話の習得では、使える知識の量が大切です。
使える知識というのは、同じ教材を繰り返し練習することでより早く手に入ります。
ネットや書店で見かけた教材や、友人やインフルエンサーがおすすめしていたから、などの理由で目の前にある教材の仕上がりを中途半端にして、手を広げるのは非効率的です。
⑤日本語の語順で理解しようとする
日本語の語順に直して考える癖は、特にリスニングにおいて大きなディスアドバンテージになります。
学校教育では、英語をきれいな日本語の語順に直して解答することがよしとされているため、どうしてもリスニングでも日本語の語順に直さないとスッと理解できない人が多いようです。
しかし、日本語と英語の語順は鏡で写したように全く反対の関係になっており、日本語の語順に直そうとすると「後ろから、後ろから」意味を取ることになり、処理が遅くなったり、後ろの構造を追いかけているうちに前の内容を忘れてしまったりします。
スラッシュ・リーディングで扱うように、英語を前から英語の語順のまま構造上のカタマリ単位で切って解釈していく技術を早い段階で身につけましょう。
⑥「慣れ」でなんとかしようとする
英会話において、一定の慣れというものは必要です。
外国人と第二言語と話すというのは、日本で普通に生活している場合なかなか経験することではないため、慣れていないとうまく話せなくなってしまいます。
しかし、慣れと成長は別物です。
基礎がままならない状態で、海外留学に行ったり、とにかく英会話の回数だけを積み重ねると慣れにより、さも自分の英会話の実力が向上したかのように錯覚しがちです。
周りから見れば、一定話せているように見えるかもしれませんが、実際には文法が崩れたブロークン・イングリッシュであったり、話し相手も当人も大きなストレスを感じながらコミュニケーションを取っている可能性が高いです。
しっかりとインプットとアウトプットの割合を意識して、時には添削などを入れて正確性も意識することで慣れによる「なんちゃって英会話」を避けることができます。
⑦高度な語彙・文法を使おうとする
英会話では高度な語彙・文法は不要です。
中学英語を流暢に使いこなすことができれば、ほとんどの場合問題なく意思疎通できます。
多くの勘違いが、英会話で使われる表現を新たに獲得したり、英会話のために現状の語彙・文法の力を伸ばそうとするものです。
たしかに、本屋で見かける「ビジネス表現〇〇選!」という書籍は一定効果はあるでしょうし、実際に求められる場面もあるでしょう。
しかし、根本的なところに目を向ければ、それはパーツを切り売りしているのみで、実際の英会話ではその表現が使える場面以外では英語が話せなくなることを意味します。
それ以上に必要なのは、簡単な語彙・文法を使って瞬時に自分の意図を伝えきる能力です。
イメージとしては、容量の小さなエンジンに絶えずガソリンを注ぐのではなく、エンジンそのものを大きく、馬力のある、安定したモデルにチェンジしていくのが大切だということです。
その上で、ビジネス表現なども後から追加していくことで、より自分好みにカスタマイズされた英会話エンジンが出来上がるというわけです。
独学で英会話を習得する際のステップ
いよいよ実際に英会話の学習を独学で進める場合の、具体的なステップを紹介していきます。
まずは全体の流れを見ていきましょう。
- 中級者はVERSANT、PROGOSで英会話の能力を測定する
- 初級者は英検3級などを受験する
・以下のステップのうち、どこからスタートするかを決める
- 音素と音声変化を勉強する
- 1日45分目安
- これ以上時間を取れるなら、STEP4を並行して勉強する(中学語彙・文法の理解に問題がなければ、STEP5と並行する)
- 3000語レベルの単語帳を1日15〜30分
- 中学英文法のテキストを時間の許す限り進める
- 瞬間英作文などで中学レベルの英文を700程度暗唱できるまで練習する。1日45分目安
- 3,000語レベルの単語帳を1日15分
- 時間があれば、多読・多聴を行う。
- アウトプットとして自由英作文をトータル学習時間の1/3くらいになるように取り組む
- アウトプットとして英会話をトータル学習時間の1/3くらいになるように取り組む。毎日でなくてもいいので、実施しない日は英作文をする。
- 3,000語レベルの単語帳を1日15分
- 中学英文法の運用トレーニングを行う。1日30〜45分目安。
- 時間があれば、多読・多聴を行う
- アウトプットとして英会話をトータル学習時間の1/3くらいになるように取り組む。毎日でなくてもいいので、実施しない日は英作文をする。
- 5,000語レベルの単語帳を1日15分
- 高校英文法のテキストを時間の許す限り進める
- アウトプットとして英会話をトータル学習時間の1/3くらいになるように取り組む。毎日でなくてもいいので、実施しない日は英作文をする。
- 5,000語レベルの単語帳を1日15分
- 瞬間英作文などで高校レベルの英文を500程度暗唱できるまで練習する。1日45分目安
- 時間があれば、多読・多聴を行う
- アウトプットとして英会話をトータル学習時間の1/3くらいになるように取り組む。毎日でなくてもいいので、実施しない日は英作文をする。
- 多読・多聴を行う
- 自分の好きな表現集などを口をついて出るまで練習する
それぞれのステップでおすすめの教材や具体的な学習の進め方を紹介していきます!
英会話独学ステップ1:資格試験を受けて現状を把握する
- 中級者はVERSANT、PROGOSで英会話の能力を測定する
- 初級者は英検3級などを受験する
意外かもしれませんが、一番最初に資格試験を受けてみましょう。
英会話の学習において最初に資格試験を受けるメリットとしては以下のものがあります。
- 成長が可視化出来る
- 自分の現状を正しく把握できる
- モチベーションが保ちやすくなる
多くの人が「資格試験はある程度勉強した後に受けるもの」というイメージを持っています。
しかし、例えば6ヶ月後に資格試験を受けたとして、それは勉強の成果と言えるのかには疑問が残ります。
なぜなら、勉強開始時点の自分の実力を検定で測っていないので、比べることができないためです。
最初に検定を受けておけば、20点だったものが75点になったことで、6ヶ月間の学習の成果が可視化できます。
これをもとに、伸びがなければその期間の学習を見つめ直す必要がある、という判断ができるようになります。
また、検定を受けることで自分の客観的な英会話能力を測ることができます。
英語コーチをしていて、受講者ご自身の英会話能力の評価はかなり当てになりません。
「インプットはなんとかですが、英会話はからっきしで…」という方が実際には上手にコミュニケーションを取れていたり、「基本的なコミュニケーショには自信があるのですが…」という方が実際にはコミュニケーションが成立していなかったりします。
外部試験でまずは勉強開始時点の英会話能力を測りましょう。
さらに、学習開始前にいきなりテストを受けることで「これがゴールだ!」というように、目標が具体的にイメージしやすくなります。
なんとなく勉強をするよりも、具体的に自分が受ける試験がどのようなもので、どんなところに自分の弱点があるのかが分かりれば、それを解消するために高いモチベーションで勉強ができます。
例えば、私は学生さんにも英語を教えているのですが、学習の始めに共通テストを受けてもらったり、かなり早い段階で志望校の過去問を解いてもらいます。
もちろんこの時点で、合格点に達している人はいません。
しかし、ボワッと「共通テストに向けて頑張ろう」というよりも「共通テスト受けてみたけど、今の時点で解ける問題があったぞ」とか「志望校の過去問を受けてみて、ライティングがからっきしだった」といったような現実感を持って学習が出来るようになります。
ここまで学習開始時点で検定試験を受けるメリットを紹介しました。
ある程度基礎ができている方は、PROGOSやVERSANTといった英会話専門の検定がおすすめです。
中学基礎からも学び直しの場合は、級でレベル別に試験内容が分かれている英検がおすすめです。
スピーキング資格試験の詳細は以下の記事で解説しています。
英会話独学ステップ2:目標と学習計画を立てる
- 試験結果をもとに、ステップ3以降のうち、何から始めるかを決める
冒頭でもお伝えした通り、万人にとっての特効薬となる英会話の独学法はありません。
唯一あるとすれば、現状と目標から割り出した自分にとって最適な学習法です。
ステップ3以降では具体的な学習方法を紹介していきますが、すべての人がステップ3から最後までを順番に進めていく必要はありません。
中学の語彙・文法が一通り理解はできているのなら、飛ばしていいですが、発音が怪しいのであればステップ3とステップ5を並行させるのがいいでしょう。
中学英語が使いこなせれば、無理に高校語彙・英文法を習得する必要はないので、ステップ6が終わった後はより中学英語の運用能力を高めるためのトレーニングを行ったり、最終ステップの多読・多聴を中学レベルの英文で行ってもいいでしょう。
ステップ1で測った自分の現状の英会話力と、目標とする英会話力をもとに、以下のステップのどの部分に取り組むのかを決めていきましょう。
目標と計画は以下の点を組み込みましょう。
- 具体的な目標・期限
- 期間ごとの教材実施計画
- 1日の学習時間
- 毎日どの教材を何ページor何分取り組むのか
月単位でやっていくことをもとに、毎日やっていくことを週次で決めていくのがおすすめです。
まず、月単位でやることをざっくり決めます。
ステップ3以降の中で自分に足りていないものを番号が若い順から取り組むといいでしょう。
例えば、以下は「発音はOK。中学英文法の復習から徐々に英会話へ」という方の学習プランの一例です。
これをもとに、今度は週次の学習計画表を毎週作っていきます。
月次の計画をブレイクダウンして、毎日、どの教材を何ページやるのかを決めます。
英会話独学ステップ3:発音を勉強する
- 音素と音声変化を勉強する
- 1日45分目安
- これ以上時間を取れるなら、STEP4を並行して勉強する(中学語彙・文法の理解に問題がなければ、STEP5と並行する)
ここからはいよいよ、具体的な学習の進め方を解説していきます。
英会話でまず取り組むべきは発音学習です。
以下の2つの発音の基礎を知らない場合は、学習しておきましょう。
- 個別の音素
- 音声変化
音素とは音の最小単位です。
例えば、/tíːθ/などの発音記号に含まれている/t/, /íː/, /θ/のことを指します。
この最小単位の音素の時点で発音を誤っている場合、英文全体を読んだときに相手に英文を認識してもらえない可能性が高くなります。
例えば、日本語の「ア」に相当する音素は/ə/, /æ/, /ʌ/, /ɑ/の4つ存在します。
hat/hæt/, hut/hʌt/, hot/hɑt/はこの音素の発音が出来ないと、大きな誤解に繋がってしまいます。
次に、音声変化とは単語内、および英単語同士の間で発音される際に辞書通りの読まれ方とは異なる読まれ方になる際のルールです。
例えば、例えば「get out」が速く読まれると「ゲラウト」に聞こえるようになるのは一定のルールに沿って「ゲット アウト」という読みから変化しているためです。
音声変化がマスターできていないと、発音が忙しく聞こえたり、なめらかに読むことができなくなったりしてしまいます。
以下のELSAというアプリ内の無料診断テストでスコアが60未満の場合は、英語を聞き取ってもらえない可能性が高いので発音から取り組み始めましょう。
音素・音声変化、両方合わせても知識の量としては多くないので一番最初に集中的に取り組んでしまうのがおすすめです。
音素については、「DVD&CDでマスター英語の発音が正しくなる本」がおすすめです。
発音を勉強するときは、必ず口の動きが確認出来るように映像付きのものを選びましょう。
こちらDVDという少し古めかしいスタイルですが、分かりやすさが抜群です。
DVD編とCD編の二部構成になっています。
まずはDVD編の母音・子音それぞれを3周しましょう。
その後、CD編を3周くらいしたら、個別の音素の知識としては問題ないでしょう。
ここまでで、2週間くらいで終えられるといいです。
次に音声変化は「5つの音声変化がわかれば英語はみるみる聞き取れる」がおすすめです。
音声データ付きで、5つの音声変化がよくまとまっています。
10日間で完走できるようになっています。
発音の学習のポイントは「完璧主義にならないこと」です。
一定の発音と知識が手に入ればOKです。
100%の発音になってから、次へ進むのは効率が悪いので「
英会話独学ステップ4:中学語彙・文法を勉強する
- 3000語レベルの単語帳を1日15〜30分
- 中学英文法のテキストを時間の許す限り進める
中学英語に不安がある場合は、中学語彙・文法の復習から始めましょう。
語彙3,000語の獲得と中学文法が理解できればOKです。
文法学習の目的は、中学レベルの英語の「理解」です。
話すための英文法の内在化は、この後のステップで取り組むので、ここではすべての例文を暗記、まではやらなくていいです。
それぞれ英文法テキスト・単語帳(アプリ)での学習をおすすめします。
中学レベルの英文法なら「中学英語をもう一度ひとつひとつわかりやすく。」がおすすめです。
問題演習を進めながら、全体を2〜3周しておくといいでしょう。
中学レベルの英単語が不安なら、高校入試レベルの英単語帳がおすすめです。
単語学習では意味が一瞬でイメージできるようになるまで、取り組みましょう。
単語帳を使う上で、抑えるべきポイントは以下の5つです。
- 繰り返し単語に触れる
- 一つの単語にかける時間を短くする
- 覚えた単語には触れない
- 例文で覚える
- 発音する
この5つのポイントをおさえたうえで、具体的には以下の要領で取り組みましょう。
1周目で覚えられていない単語のみマークする。
このときは覚えるのではなく単語を仕分けるのが目的なので、1日500単語以上進める。
必ず1週間以内に終わらせる。
1周目でマークした単語のみを「単語の発音→和訳→例文」の順で声に出して読む。
無理に覚えようとしなくてOK。
1週間で200単語以上、毎日同じ単語で、上記のやり方を繰り返す。
赤シートで和訳を隠しながら、意味が瞬間で出るようになった単語は次回以降触れない。
7日目に7割の単語の意味が瞬間で出るようになるのが目標。
基本的にステップ2をどんどん前に進めていくが、定期的にそれまでに覚えた単語の復習を行う。
例)1週間毎日触れる→1週間後に復習→2週間後に復習→1ヶ月後に復習→2ヶ月後に復習→3ヶ月後に復習
定期的に触れることで、長期記憶に定着させる狙い。
それぞれのポイントの詳細などは以下の記事で詳しくまとめています。
英会話独学ステップ5:中学の例文データを増やす
- 瞬間英作文などで中学レベルの英文を700程度暗唱できるまで練習する。1日45分目安
- 3,000語レベルの単語帳を1日15分
- 時間があれば、多読・多聴を行う。
- アウトプットとして自由英作文をトータル学習時間の1/3くらいになるように取り組む
発音と中学英語の基礎が出来たら例文データの構築に入っていきましょう。
瞬間英作文とは、口頭で日本語の文章を英語に直していくトレーニングのことです。
まずは中学レベルの英文が、口をついて出るように繰り返し、繰り返し瞬間英作文していきます。
1日45分やって、「すべての英文が口をついて出る」ようになるまでに3~4ヶ月位かかると思います。
多くの人が「考えれば英文が出せる」レベルで辞めてしまいますが、それでは意味がありません。
英会話では英作文と違って、即座にレスポンスする必要があるので、すべての英文がバネ仕掛けのようにポーンと出てくるまでやり込みます。
進め方は、上の書籍内に詳細に記載されているのでこちらをメインの学習に据えましょう。
このくらいの時期からは、アウトプットとして英作文に取り組みましょう。
いきなり英会話でも良いですが、瞬間英作文で例文データが揃わないうちだと、即座のレスポンスが難しいので自由英作文から徐々に慣らしていくのがおすすめです。
週1〜2回程度、慣れるために英会話を始めたい場合は構いません。
アウトプットは、自由英作文・英会話合わせて全体の学習時間の3割になるようにしましょう。
英会話独学ステップ6:英会話に取り組む&中学英文法の運用トレーニング
- アウトプットとして英会話をトータル学習時間の1/3くらいになるように取り組む。毎日でなくてもいいので、実施しない日は英作文をする。
- 3,000語レベルの単語帳を1日15分
- 中学英文法の運用トレーニングを行う。1日30〜45分目安。
- 時間があれば、多読・多聴を行う
英会話のための最低限の例文データが揃ったら、いよいよ英会話を始めましょう。
はじめから毎日英会話をする必要はないので、週2回程度からはじめてみましょう。
学習時間の1/3がアウトプットになるように、足りない分は英作文をして補いましょう。
単語は中学レベルが怪しければまだ継続しましょう。
ステップ5では瞬間英作文の青で例文データを700ほど暗唱していますが、実際の運用トレーニングとして次のステップに進みましょう。
今度は「スラスラ話すための瞬間英作文シャッフルトレーニング」で接続詞や、少し込み入った文章への対応力に磨きをかけましょう。
今回は暗唱が目的ではなく、運用力の強化が目的なので短くページ数を区切って覚えるのではなく、ラグがほぼ無くなるまでどんどん前に進んで回数を重ねましょう。
時間がある場合は、ここで多読・多聴トレーニングを行いましょう。
英会話独学ステップ7:高校語彙・文法を勉強する
- アウトプットとして英会話をトータル学習時間の1/3くらいになるように取り組む。毎日でなくてもいいので、実施しない日は英作文をする。
- 5,000語レベルの単語帳を1日15分
- 高校英文法のテキストを時間の許す限り進める
この時点で、中学の例文データは出来ているので、英会話・英作文でのアウトプットは継続しましょう。
さらなる上級表現の獲得を目指すなら、ここで高校語彙・英文法の理解を進めましょう。
高校レベルの語彙であれば5,000〜6,000語を目安に学習しましょう。
「キクタンBasice」「キクタンAdvanced」の2冊を順に仕上げればいいでしょう。
単語帳の詳しい使い方については「英会話独学ステップ4:中学語彙・文法を勉強する」に詳しいです。
高校英文法に関しては、大学受験のような詳細な知識は不要で、基礎レベルを固めれば十分です。
「Mr.Evineの英文法ブリッジコース」が過不足なく、語り口調の解説と演習も充実しておりおすすめです。
3週ほど繰り返せばいいでしょう。
英会話独学ステップ8:高校語彙・文法の例文データを増やす
- アウトプットとして英会話をトータル学習時間の1/3くらいになるように取り組む。毎日でなくてもいいので、実施しない日は英作文をする。
- 5,000語レベルの単語帳を1日15分
- 瞬間英作文などで高校レベルの英文を500程度暗唱できるまで練習する。1日45分目安
- 時間があれば、多読・多聴を行う
アウトプットは引き続き、トータル学習時間の1/3くらいになるように取り組みましょう。
単語帳はまだ終わっていないと思うので、継続です。
今度は高校レベルの英文法を使った英文を好きなだけ覚えていきます。
ある意味際限がないものではあるので、お気に入りの構文集でOKですが、数をこなしたいなら以下のテキストがおすすめです。
「新・基本英文700選」
時間があれば多読・多聴をしましょう。
英会話独学ステップ9:多読・多聴や好きな表現集を練習する
- アウトプットとして英会話をトータル学習時間の1/3くらいになるように取り組む。毎日でなくてもいいので、実施しない日は英作文をする。
- 多読・多聴を行う
- 自分の好きな表現集などを口をついて出るまで練習する
ここまでくれば「英会話が苦手」という意識はないことでしょう。
インプットの拡充を測りつつ、アウトプット3割の割合で好きな勉強を続けていきましょう。
お好きなビジネス表現集や構文集で例文データを拡充していくもよし。
「英語のハノン」で英文法の運用能力を向上させるもよし。
この頃になると、基礎たるインプット能力の向上も必要なので多読・多聴がおすすめです。
独学での英会話学習を継続させるコツ
独学での英会話、上達の一番のコツは「継続すること」です。
どんなに効率的な学習をしていても、辞めてしまったり長い期間が空いてしまえば意味がありません。
誰でも学習開始時点はやる気に満ち溢れているものです。
しかし、時間が経つとともに最初のモチベーションは徐々に落ちていきます。
継続するためのコツを自分で持っておくことで、モチベーションを上手に保ちながら学習を継続させることができます。
- 習慣化する
- 仲間を作る
- 学習記録を残す
- 周りに宣言する
- 目標を明確にする
- スキマ時間にアプリを活用する
- モチベーションをコントロールする
当たり前のことに思えるかもですが、実際にやってみることで効果が実感できます!
①習慣化する
習慣化というのは「頑張らなくても自然としてしまう」状況を指します。
例えば、寝る前に歯磨きをする行為は習慣化されているため、歯磨きをしないで寝るのは気持ち悪いはずです。
習慣化するためには、66日の間、2日連続で中断をせずに1つの行為を続けることが必要とされています。
英語学習でも同じで、一度習慣化してしまえば重い腰を上げて机に向かう感覚から、やらないと気持ち悪い状態に持ち込むことが出来ます。
英会話の学習を66日の間、2日連続で中断をせずに続けることで習慣化できます。
しかし、反対に言えば最初の66日はイヤイヤでも取り組まなくてはいけないということにもなります。
ですので「66日間、習慣化出来るまでは頑張って続ける」というのが継続のコツとなります。
「66日間続ければ楽になる」ということを知っていれば、なんとか頑張れる方もいるのではないでしょうか。
②仲間を作る
社会人の英語学習は孤独であることが多いです。
同じ英語を学習する仲間を作ることで、学習を継続しやすくなります。
仲間を作るためには以下のような手段があります。
- SNSをはじめる
- 勉強会に参加する
- スクールに通う
- 英会話カフェに行く
私もTwiterをやっていますが、英語学習を頑張っているアカウントが非常に多く、お互いの頑張りを称え合っている光景をよく目にします。
時折、オンライン・オフライン問わず勉強会を企画している方もいるので、そういった集まりに参加することで仲間が出来ることもあるでしょう。
他にはスクールに通ったり、英会話カフェに通ったりすることでも、英語学習の仲間はできやすくなります。
③学習記録を残す
学習の足跡を記録として残すことで、挫けそうなときも「これだけ頑張ってきた」と踏みとどまれることがあるものです。
1日の学習の目標時間を設定すると、それを達成しようとする気持ちが働くので継続に役立ちます。
私も利用しているスタティプラスという無料アプリは、操作もシンプルで一通りの機能が揃っているのでオススメです。
教材ごとに「何を、何分取り組んだのか」が自動でグラフ化されるので後で見返しやすいです。
またSNSのようにフォロー、フォロワー機能があり、同じような目標で頑張っている人たちの学習の記録を覗きに行くことも出来ます。
④周りに宣言する
英語学習を続けるには、「目標を周りに宣言する」ことが有効です。
もし「達成出来なかったら恥ずかしい」と感じるのであれば、その状態で学習を始めても挫折しやすいです。
一旦宣言することで後には退けない状況が出来上がります。
周りに宣言するということは、周囲の人たちへの覚悟を見せることでもありますが、何よりも自分に対しての覚悟を決めることになります。
家族、同僚、SNSでもどこでもいいので、目標を周りに宣言して、背水の陣で学習を続けましょう。
⑤目標を明確にする
序盤でも紹介したように、英語学習が続かない人は「明確な目標がない」ことが多いです。
学生時代と違い、自分で設定しない限り英語学習の目標は存在しません。
明確な目標がないと、仕事やプライベートが忙しくなったときに英語学習に時間を割く気にはなれないでしょう。
明確な目標というのは、期限があり、達成したかどうかが誰にでも分かる、目標を指します。
例えば「英語が話せるようになりたい」というのは期限もなく、達成したかどうかが曖昧な目標です。
これは明確な形にすると「3ヶ月後にスピーキング資格のVERSANTでスコア58を取得する」となります。
これなら、3ヶ月という明確な期限の後に、スコアという形で誰でも達成したかどうかが分かるようになります。
⑥スキマ時間にアプリを活用する
社会人は仕事、プライベートに大忙しでなかなかまとまった時間を確保するのは難しいのではないでしょうか。
現に、記事序盤で紹介した社会人が英語学習を続けられない理由の1位は「時間がないから」でした。
そこで、継続の鍵を握るのはスキマ時間の活用です。
家事をしながら、電車に乗りながら、通勤中歩きながら、お風呂に入りながらでも出来る勉強はたくさんあります。
こういったスキマ時間を活用することで、塵も積もれば山となり、忙しい社会人でも学習を継続することが出来ます。
最近では、英語学習のためのスマホアプリが数多く登場しています。
アプリの良いところは、短時間でもパッと取り組めること、学習のハードルが下がることの2点です。
電車の中で単語帳や参考書を取り出して、広げて、学習するのは意外に手間です。
アプリならワンタッチですぐに英語学習に没頭でき、辞めるときもすぐに辞めることが出来ます。
スキマ時間を活用する上では、短時間でも取り組みやすい事が重要です。
またアプリは画面が動いてくれるので、疲れているときにも取り組むハードルが低いです。
例えば、紙の問題集は問題集を取り出して、解いて、解説を開いて、該当箇所を開いて読む必要がありますが、アプリではすべて勝手に動いてくれます。
このようにアプリを上手に活用することで、英語学習が続けやすくなります。
⑦モチベーションをコントロールする
英会話の学習において、モチベーションというのはある程度コントロールが可能です。
これはモチベーション管理の技術とも言えるもので、何も対策を講じない場合に比べて、圧倒的に英会話の学習が続けやすくなります。
ここでは第二言語習得理論をもとに、英会話学習でモチベーションをコントロールする技術を紹介します。
モチベーション管理を考えるときには
- ①自分で鼓舞する
- ②外部からの刺激を借りる
という2つの方法があります。
自分で出来る英語学習のモチベーションの上げ方は以下の5つです。
- 自己暗示をかける
- 英語学習の環境を整える
- ポジティブな感情に持ち込む
- 勉強のルーティンをあえて崩す
- 英語学習で成功・失敗した姿を想像する
自分で出来ることをしても、モチベーションが上がらない方は②外部からの刺激を借りる方法について、以下の4つの方法を試してみてください。
- 仲間を作る
- 一旦英語学習から離れる
- 勉強した先のあこがれを作る
- 勉強しないといけない環境に身を置く
それぞれの具体的な効果や取り組み方については、以下の記事で解説しています。
英会話の独学が難しいと感じた人へ
この記事では、を紹介しました。
とはいえ、一人で取り組むとなると
- 自分がどこからスタートすべきなのかイマイチ自信がない
- 自分に最適なトレーニングを組めない
- 一人ではモチベーションや進捗管理ができない
といった悩みが出てくるのも事実です。
以下はこの記事を執筆している私が運営している英語コーチングサービスとなります。
英会話はもちろん、英語のお悩みとご希望をもとにあなた専用のカリキュラムの作成・実行をマンツーマンでサポートしています。
サービス名 | Satellite | ||
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URL | https://keizokushitai.com | ||
受講期間(ヶ月) | 4 | 6 | 12 |
料金 | ¥308,000 | ¥445,500 | ¥792,000 |
入会金 | ¥55,000 | ¥55,000 | ¥55,000 |
総額 | ¥363,000 | ¥500,500 | ¥847,000 |
月額料金 | ¥90,750 | ¥83,416 | ¥70,583 |
受講スタイル | オンライン | ||
添削 | ○ | ||
教材 | 市販 | ||
面談 | 月4回50分 | ||
学習時間 | 制限なし | ||
月払い | ○ | ||
割引 | 紹介・学生・即日割引 | ||
初学者向け | ○ | ||
ビジネス | ○ | ||
英会話 | ○ | ||
TOEIC | ○ |
英語コーチングの中では珍しく、毎日の添削サービスが付いているのが特徴です。
発音矯正、英作文から英会話の添削までついているのは唯一無二のサービスと言えます。
初心者の方は英語のプロから添削を受けることで成長の角度を上げることが出来ます。
また大手と違い「カウンセリング担当者=自分の担当コーチ」であるため、「担当のコーチと合わない」という可能性が少なくなります。
通常、無料カウンセリングは営業の担当者が行い、実際のコーチングは英語コーチが担当します。
そのため無料カウンセリング時に抱いた印象と実際のコーチングの印象が異なる、ということがよくあります。
どのコーチがアサインされるかはわからないので、自分の性格と合わなかったり、十分な実力がないコーチが担当になる可能があります。
そういったリスクがないのは、すべての業務を一人の担当している個人サービスならではと言えるでしょう。
個人で提供しているサービスのデメリットとして、返金保証がないことが挙げられます。
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