【TOEIC650点レベル徹底解説】必要な勉強時間から効果的な対策、就職での評価まで

TOEIC 650点。このスコアは、あなたの英語学習における大きな節目であり、同時に新たな可能性の扉を開くカギとなります。単なる数字以上の意味を持つ650点という目標は、あなたのキャリアや日常生活、そして自己成長にまでポジティブな影響をもたらすでしょう。

このブログ記事では、TOEIC 650点の具体的なレベル感から、そのスコアが就職・転職市場でどのように評価されるのか、そして何より最短で目標を達成するための効果的な勉強法まで、あなたの疑問を徹底的に解消します。

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目次

TOEIC650点のレベルとは?

TOEIC650点というスコアが、一体どれくらいの英語力を示しているのか、具体的なイメージを持てるように詳しく解説します。客観的なデータや他の試験との比較、さらには実際のコミュニケーションで「何ができて、何がまだ難しいのか」まで掘り下げていきましょう。

TOEICの平均点と比較:上位何%?

TOEIC公開テストの平均点は、回によって変動しますが、一般的に約600点前後で推移しています。

あなたの目標である650点というスコアは、この平均点を約50点上回ることになります。これは、受験者全体の上位約45%程度に位置し、ある程度評価されるレベルと言えるでしょう。つまり、平均的な受験者よりも一段階上の英語力を持っていることを示しています。

多くの企業が英語力を評価する際の基準点として600点〜700点を設定していることを考えると、650点はビジネスシーンで「英語を使った業務に抵抗がない」と判断されるボーダーラインに位置すると言えます。

偏差値・大学のレベルと比較した650点の立ち位置

TOEICスコアを偏差値や大学のレベルに直接当てはめるのは難しいですが、一般的な傾向として以下のように考えることができます。

  • 偏差値で見た場合: TOEICスコアを日本の一般的な学力偏差値に単純に換算することはできません。しかし、目安として、平均が約600点であることを踏まえると、650点は平均よりもやや上の位置、感覚的には偏差値55程度の立ち位置と捉えることができるかもしれません。これは、英語学習において一定の努力と理解を積み重ねてきた証拠と言えます。
  • 大学のレベルで見た場合: 多くの大学では、卒業要件や推薦入学の条件としてTOEICスコアを設けています。
    • 国公立大学や有名私立大学の学生の場合、英語を真面目に学習していれば、卒業時に600点台後半〜700点台のスコアを持つ学生は少なくありません。650点は、そうした大学の学生の中でも、平均以上か同程度の英語力を持つことを示唆します。
    • 一方、英語教育にそれほど力を入れていない大学の場合、650点は非常に優秀な部類に入ると評価されることもあります。

いずれにせよ、650点は「英語に苦手意識がある」レベルからは脱却し、「英語を学習し、使えるレベルにある」という認識を持たれるスコアと言えるでしょう。

英検や他の英語資格との比較:TOEIC 650点はどのくらいの英語力?

CEFR上の英検、TOEICの対応一覧表
CEFR上の英検、TOEICの対応一覧表

TOEIC L&Rはビジネス英語に特化した試験ですが、他の英語資格と比較することで、より多角的にあなたの英語力を理解できます。

英検2級〜準1級レベルとの比較

  • 英検2級: 高校卒業程度の英語力とされ、日常生活に必要な英語を理解し、使用できるレベルです。TOEICスコアでは、一般的に500点〜600点程度に相当すると言われています。TOEIC 650点をお持ちであれば、英検2級は余裕を持って合格できるレベルにあると考えて良いでしょう。
  • 英検準1級: 大学中級程度の英語力とされ、社会生活で求められる英語を理解し、使用できるレベルです。TOEICスコアでは、一般的に730点〜860点程度に相当するとされています。 TOEIC 650点の場合、英検準1級に挑戦する準備はできているものの、まだ合格には追加学習が必要な段階と言えます。特に、英検準1級はライティングやスピーキングの二次試験があるため、TOEICとは異なるスキルセットが求められます。

したがって、TOEIC 650点は「英検2級はクリアし、準1級への足がかりを掴んだレベル」と位置づけることができます。

CEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)レベルでの評価

CEFRは、言語の運用能力をA1(初級)からC2(熟達)までの6段階で示す国際的な指標です。

  • TOEIC 650点は、おおよそB1レベル(中級)に該当するとされています。
    • B1レベル: 複雑でない日常会話やビジネス会話の要点を理解でき、自分の意見や経験を簡単な言葉で表現できるレベル。海外旅行や簡単なビジネスメールのやり取りであれば、大きな支障なくこなせる力が備わっています。

このB1レベルは、国際的な場面で最低限のコミュニケーションが取れる「自立した学習者」とみなされる水準であり、履歴書に記載しても十分評価されるレベルと言えます。

実際の英会話力で見たTOEIC 650点:できること・できないこと

TOEICスコアはあくまでテスト上の英語力ですが、実際のコミュニケーションにおいて、650点がどれくらいの「使える」英語力なのかを具体的に見ていきましょう。

リスニング:聞き取れるスピードと内容

TOEIC650点レベルのリスニング力では、以下のようなことが期待できます。

  • できること:
    • 日常会話やビジネス会話の基本的な内容を理解できる。 特に、ゆっくりはっきりと話される場合は、主要な情報(Who, What, Where, Whenなど)を掴むことができるでしょう。
    • 定型的なフレーズや表現は聞き取れる。 会社の会議での簡単なアナウンスや、空港での搭乗案内など、ある程度予測できる内容であれば理解しやすいです。
    • 聞き取りの集中力がある程度持続する。 短い会話であれば、全体像を把握し、質問に答えられるレベルです。
  • まだ難しいこと:
    • ネイティブスピーカーの自然な速さの会話や、口語表現、スラングを全て理解するのは難しい。 特に、複数の人が同時に話す場面や、バックグラウンドノイズがある環境では苦戦する可能性があります。
    • 複雑な議論や専門的な内容を詳細まで理解することは困難。 ニュース番組の深掘り報道や、専門分野のプレゼンテーションなどでは、ついていけない部分が出てくるでしょう。
    • アクセントの強い英語や、個人差のある発音には対応しきれないことがある。

リーディング:読める英文のレベル

TOEIC650点レベルのリーディング力では、以下のようなことが期待できます。

  • できること:
    • ビジネスメールや報告書、簡単なニュース記事の概要を理解できる。 主要な情報や著者の意図を掴む能力があります。
    • Part 5 & 6の文法・語彙問題で、基本的なルールに基づいた問題は解ける。
    • Part 7のシングルパッセージであれば、比較的短くシンプルな文章から情報を探し出せる。 設問と本文を照らし合わせることで、正解にたどり着くことができます。
  • まだ難しいこと:
    • 長文読解(Part 7のダブルパッセージ、トリプルパッセージ)で、時間内に全てを読み終えるのは困難。 複雑な構造の文章や、複数の文書を横断して情報を結びつける問題では、時間が足りなくなる傾向があります。
    • 文脈から推測する高度な語彙や表現、または比喩的な表現の理解が難しい場合がある。
    • 細部にわたる情報や、論理の展開を正確に把握するのに時間がかかる。

このように、TOEIC650点は、基礎がしっかりと身についており、簡単なビジネスシーンであれば英語で対応できる力があることを示します。しかし、より高度な議論や複雑な状況に対応するためには、さらなる学習と実践が必要なレベルと言えるでしょう。

TOEIC650点を取得するメリット

TOEIC650点というスコアは、単なる自己満足に留まらず、あなたのキャリアや学習意欲に多大なプラスの影響をもたらします。具体的にどのようなメリットがあるのか、見ていきましょう。

就職・転職活動での評価とアピールポイント

TOEIC650点は、多くの企業において「英語を使った業務に携わる基礎がある」と評価される、非常にバランスの取れたスコアです。特に、英語を日常的に使用しない部署であっても、あなたの学習意欲や向上心をアピールする強力な材料となります。

企業がTOEIC650点に求めるもの

企業がTOEIC650点レベルの英語力を持つ人材に期待する内容は、業界や職種によって異なりますが、一般的には以下の点が挙げられます。

  • 英語への抵抗がないこと: 英語の資料を読んだり、簡単な英文メールのやり取りをしたりすることに抵抗がなく、臆することなく英語を使う姿勢を期待されます。
  • 基礎的なビジネス英語の理解: 定型的なビジネス文書や会議の内容、指示などを大まかに理解できる能力。専門用語が多くなければ、コミュニケーションの大きな障壁にはなりにくいと判断されます。
  • 学習意欲と向上心: 英語学習に継続的に取り組み、自己成長に意欲的である姿勢は、他の業務においても粘り強く取り組む力があると評価されます。特に、入社後に英語力をさらに伸ばすポテンシャルがあると期待されます。
  • グローバルな視点への関心: 英語学習を通じて、海外の文化やビジネス慣習に興味を持ち、将来的にグローバルな業務に関わる可能性を秘めていると見なされます。

採用担当者の目線から見た650点の価値

採用担当者は、TOEIC 650点というスコアを以下のように評価します。

  • 「英語力がある」という最低ラインをクリア: 多くの企業が英語力の足切りラインや評価基準を600点~700点に設定しているため、650点はまずそのラインをクリアしているという安心感を与えます。英語を全く勉強してこなかった人との差別化は明確です。
  • ポテンシャルを示すスコア: 「現時点で完璧な英語力があるわけではないが、基礎はできており、さらに伸ばせる余地がある」と判断されます。特に、新卒採用や若手層の採用においては、実務経験よりもポテンシャルが重視されるため、650点は大きなアピールポイントとなります。
  • 努力の証: 英語学習は継続的な努力を要します。650点を取得しているということは、目標設定とそれに対する計画的な学習を継続できる人物であると評価され、これは英語力だけでなく、仕事に取り組む姿勢としても高く評価されます。
  • 履歴書での印象向上: 履歴書の資格欄に650点という具体的な数字が記載されていることで、採用担当者の目に留まりやすくなります。「英語を勉強している」という抽象的な記述よりも、具体的なスコアは客観的な裏付けとして強い説得力を持つのです。

もちろん、外資系企業や商社、英語を日常的に使う部署では、730点以上、あるいは800点以上のハイスコアが求められることもありますが、そうでない多くの日系企業や部署においては、650点は十分に評価される、非常に「使える」スコアであると言えるでしょう。

キャリアアップ・海外業務のチャンス拡大

TOEIC650点は、現在の職場でのキャリアアップや、将来的に海外に関わる業務に携わるチャンスを広げる可能性を秘めています。

  • 社内公募や海外赴任・出張のチャンス: 多くの企業では、海外関連部署への異動や海外出張、駐在などの際に、一定のTOEICスコアを条件としている場合があります。650点は、こうした社内公募の応募資格を満たし、チャンスを掴むための土台となります。
  • 英語を使う業務へのアサイン: 現在の部署で英語を使う機会が少ない場合でも、650点というスコアがあれば、海外のクライアントとの簡単なメールのやり取りや資料作成、海外からの問い合わせ対応など、少しずつ英語を使う業務を任されるようになる可能性があります。これが、将来的に英語を主要な業務とするポジションへの道を開く第一歩となるでしょう。
  • スキルアップへの自信と機会: 英語力が向上することで、海外の最新情報に直接アクセスできるようになり、自身の専門分野における知識を深めることができます。これにより、より高度な業務に挑戦する自信がつき、キャリアの選択肢が広がります。

英語学習のモチベーション維持と次のステップへ

TOEIC650点達成は、単なるゴールではなく、さらなる英語学習への強力なモチベーションとなるでしょう。

  • 達成感と自信: 目標としていた650点をクリアすることは、これまでの努力が実った証であり、大きな達成感と自信をもたらします。この成功体験は、今後の英語学習だけでなく、他の目標達成への意欲にも繋がります。
  • 学習の継続性: 650点に到達したことで、「もっと上を目指したい」「英語を使ってこんなことがしてみたい」という具体的な次の目標が見えやすくなります。例えば、「ビジネス英会話をもっと流暢にしたい」「洋書を原書で読めるようになりたい」「TOEIC730点を目指したい」といった、具体的なモチベーションが生まれるでしょう。
  • 学習方法の確立: 650点を目指す過程で、自分に合った学習方法や時間管理術が見つかるはずです。この経験は、TOEIC以外の英語学習(英会話、ライティングなど)にも応用でき、効率的な学習サイクルを確立する手助けとなります。

TOEIC650点は、あなたの英語力を客観的に証明し、キャリアの可能性を広げ、そして何よりも、英語学習の楽しさと奥深さを再認識させてくれる、非常に価値のあるスコアと言えるでしょう。

TOEIC650を取るのに必要な勉強時間と期間

現状のTOEICスコアからTOEIC650点を取るのにかかる時間はどれくらいなのかを一覧にしました。

→目標のスコア
↓現状のスコア
350450550650750850950
250200425700950h115014501750
350225450700h95012251550
450225450h7009751300
550225h4507251050
650225500825
750275600
850325
https://elt.oup.com/elt/students/exams/pdf/elt/toeic_teachers_guide_international.pdfより作成

黄色に塗ったセルが各スコアからTOEIC650到達までにかかる学習時間です。

  • TOEICスコア250から650点へ上げるのに必要な学習時間は950時間
  • TOEICスコア350から650点へ上げるのに必要な学習時間は700時間
  • TOEICスコア450から650点へ上げるのに必要な学習時間は450時間
  • TOEICスコア550から650点へ上げるのに必要な学習時間は225時間

TOEICスコア250から650点へ上げるのに必要な学習時間

TOEICスコア250から650点へ上げるのに必要な学習時間は950時間です。
1日に確保できる学習時間に応じた必要な学習期間は以下の表の通りになります。

1日の学習時間650点までにかかる期間
1時間(週7時間)2年7ヶ月
1.5時間(週10.5時間)1年9ヶ月
2時間(週14時間)1年3.5ヶ月
3時間(週21時間)10.5ヶ月

TOEICスコアが250点の場合は中学英語の基礎からしっかりと積み上げることが必要です。
中学レベルの英単語と中学英文法の学習を中心に時間をかけるといいでしょう。

TOEICスコア350から650点へ上げるのに必要な学習時間

TOEICスコア350から650点へ上げるのに必要な学習時間は700時間です。
1日に確保できる学習時間に応じた必要な学習期間は以下の表の通りになります。

1日の学習時間650点までにかかる期間
1時間(週7時間)1年11ヶ月
1.5時間(週10.5時間)1年3ヶ月
2時間(週14時間)11.5ヶ月
3時間(週21時間)7.5ヶ月

TOEICスコアが350点の場合は中学英語の読み・聞きトレーニングで英語のインプット処理能力を鍛えるといいでしょう。
中学語彙・文法に不安があればまずはそちらから復習するのがおすすめです。

TOEICスコア450から650点へ上げるのに必要な学習時間

TOEICスコア450から650点へ上げるのに必要な学習時間は450時間です。
1日に確保できる学習時間に応じた必要な学習期間は以下の表の通りになります。

1日の学習時間650点までにかかる期間
1時間(週7時間)1年3ヶ月
1.5時間(週10.5時間)10ヶ月
2時間(週14時間)7.5ヶ月
3時間(週21時間)5ヶ月

TOEICスコアが450点の場合は、高校英語の基礎学習が必要です。
高校レベルの語彙5000語と高校レベルの英文法の参考書を仕上げるのが最優先になります。

TOEICスコア550から650点へ上げるのに必要な学習時間

TOEICスコア450から650点へ上げるのに必要な学習時間は225時間です。
1日に確保できる学習時間に応じた必要な学習期間は以下の表の通りになります。

1日の学習時間650点までにかかる期間
1時間(週7時間)8ヶ月
1.5時間(週10.5時間)5ヶ月
2時間(週14時間)4ヶ月
3時間(週21時間)2.5ヶ月

TOEICスコアが550点の場合は、高校英語レベルのリーディング・リスニングを大量にインプットしましょう。
高校教科書レベルの英文を使って読み・聞きのトレーニングを丁寧に行っていくことで確かな基礎力が身につきます。

TOEIC650点を取るための学習方法は?

TOEIC650点を取るための学習方法は以下の4つです。

  1. 語彙を6500を目指して単語を覚える
  2. 中学・高校英文法を固める
  3. 本番環境で模試を解く
  4. シャドーイング

語彙を6500を目指して単語を覚える

語学において意味が分かる単語の数は非常に重要であり、語学力=語彙力といっても過言ではありません。
TOEICも例に漏れず、意味がパッと出てくる英単語の数が増えればスコアも自然と伸びていきます。

TOEICでは目標スコアの10倍の語彙力が理想です。
650点が目標なら語彙力は6500程度を目指すと良いでしょう。
現在の語彙力を知りたい場合は、Test your English vocabularyというサイトで5分程度でチェックすることができます。

Test your English vocabularyで語彙力測定テスト受験中の画面のスクリーンショット

回答を終えると以下のように結果が表示されます。例えば以下の場合だと語彙力は10,436語あることになります。

Test your English vocabularyで語彙力測定テスト結果表示画面のスクリーンショット

意味が分かる英単語にチェックを入れていくだけで語彙力が簡単に測定できます。いろいろ試しましたがこちらのサイトは割と正確だと思います。

単語帳はレベル感に合ったものを選ぶのが大切です。すでに実施した語彙力テストの結果をもとに、自分のレベルに合った単語帳を一冊やり抜きましょう。

キクタンTOEIC(R) L&Rテストシリーズです。4冊出ていますので、語彙力が3500以上5000以下の人はまずSCORE600を選ぶといいでしょう。
語彙力が2500~3500の人は英検準2級レベルの単語帳を、語彙力が2500以下の場合は英検5〜3級レベルの単語帳を学習するといいでしょう。
英検準2級 でる順パス単がおすすめです。

kindle版とペーパーバック版があるので好きな方を選ぶといいでしょう。

アプリで学習したい場合はmikanがイチ推しです。
スマホでスキマ時間に学習したり、音声が自動で再生できたり、覚えている度で出題を変えられたり、自動で学習記録が付けられたりする点がおすすめです。

mikanの詳しい使い方は以下の記事で詳しく解説しています。

中学・高校英文法を固める

現状のTOEICスコアが400以下の場合は中学英文法を、500以下の場合は高校英文法を学習することが最優先です。
英文法は英語の「ルール」であり、ルールを知らずにリーディング・リスニングの学習をしてもすぐにスコアは頭打ちになってしまうでしょう。

英文法はすべての学習の基礎になります。TOEICのPart5は語彙・文法問題ですが、それ以外のPartでも英文法を理解していないと学習の効率が下がってしまいます。

中学文法のおすすめ参考書は中学英語をもう一度ひとつひとつわかりやすく。改訂版です。
わかりやすい挿絵もあり、演習もセットになっているので一冊仕上げれば十分です。

高校文法のおすすめ参考書はMr.Evineの英文法ブリッジコース[中学修了→高校基礎]です。
中学レベルの復習と高校基礎レベルの学習が一冊で完成します。

文法を学習するときは以下のポイントを押さえましょう。

  • わからない部分は動画を見る
  • 問題を解く
  • 完璧主義を捨てる
  • 1つの参考書を3周する
  • 早めに4技能の学習に進む

文法学習で分からないところは何度読んでもわからないことが多いので、理解度が高まる動画視聴がおすすめです。Youtubeで該当の文法事項の名前で検索すれば文法講義の動画が見つかるはずです。

文法を学ぶときは説明を読んだあとに問題を解きましょう。アウトプットしてみると理解度が低いところが分かったり、記憶に残りやすくなったりします。

文法事項は参考書の学習だけでは100%分からない部分があります。実際に英語を読んだり書いたりする中で分かることもあるので、この時点で100%理解する必要はありません。
分からない箇所に詰まって時間をかけすぎるのは得策ではありません。

文法の参考書はコロコロ変えず、これと決めた一冊を最低三周しましょう。周回を重ねることで次第に理解が深まるので、三周を目安に取り組みましょう。
また、一周したら参考書を変える人がいますが、記憶が定着しないうちに参考書を変えるとせっかく深まりかけた記憶がリセットされるのでおすすめしません。

本番環境で模試を解く

効率的にTOEIC650を達成するためには試験に慣れることが必須です。
そのためにはできるだけ多くTOEICの問題を解いて形式に慣れることが必要です。目安としては、TOEICの模試を10回分解くといいでしょう。
TOEICは一回あたり120分という長丁場で高速の処理をするために、高い集中力が求められる試験です。
本番までになるべく通しで休みを挟まずに解く回数を稼ぐことで、時間配分や集中力のトレーニングになります。
10回も解けば、各パートでどんな問題が出るのか、時間配分はどうしたら良いのか、といった部分が分かってきて容量が掴めてくるはずです。

TOEICの模試を解く、復習する際は以下のポイントに注意しましょう。

  • 解ける問題を解いていく
  • 制限時間の中で解く
  • 自分なりの解き方を確立する
  • すべての問題を復習しようとしない

TOEICは900を超えるくらいになるまでは、すべての問題に腰を据えて解く時間はありません。英検などのグレード別試験と違って、TOEICは満点の人でも最低点の10点の人でも同じ問題を解きます。
ですから、普通に取り組んでも終わらないような問題数と制限時間が設定されています。
例えば、TOEIC650を目指す場合は普通に解いていったら、リーディングはPart7の後半で制限時間を迎えてしまうでしょう。
分からない問題は飛ばしながら、解ける問題だけを解いていって最後の長文付近までたどり着けるように頑張りましょう。

またTOEICはリーディングパートの時間配分が大切です。日頃から意識していないと本番でペース配分がうまくいかなくなります
普段からPart5は10分、Part6は8分、Part7は57分といったようにパート別に目標時間を設定しておいて制限時間を迎えたら次のパートに行ってしまうようにしましょう。
そうすると徐々にペース感が分かって来るはずです。

TOEICではリスニング、リーディング各パートの解き方のコツやテクニックがあります。絶対にこれ、というものはありませんが例えばPart3, 4の先読みやPart6,7の設問先読みなどそれぞれのパートの解き方を確立させておくことで安定したスコアを出すことができます。

最後に解き終わった後の復習のときには、すべての問題を復習するのは不可能に近いです。
問題を解くのにかかった2倍の時間をかけて復習するのが理想ですが、それだと900点以上でもない限り問題の1/4程度を復習して終わりになって

シャドーイング

TOEICのリスニング中でもPart3, 4は長めの英文を聞いて設問に解答していく難度の高いパートになります。
英文法の学習が済んでいる場合は、まとまった量の文章を聞き取る練習をしましょう

具体的にはシャドーイングというトレーニングがおすすめです。
シャドーイングはその名の通り、聞こえてきた音を文字を見ないで影のように復唱して付いていくトレーニングです。
以下の動画はシャドーイングを実際に行っているところからスタートしています。

シャドーイングは聞こえてきた音声を自分でも発音することで、リスニングにおいて音声を正確に捉えることができるようになります

シャドーイングは初見で7割程度意味が理解できるレベルの教材がおすすめです。
TOEIC300レベルの場合は、中学1年レベルの英文を、TOEIC400レベルの場合は中学卒業レベルの英文を、それ以上の場合は高校教科書レベルを教材にするといいでしょう。
「英会話・ぜったい・音読」シリーズはレベル別になっていますので、初心者の方は入門編から仕上げていくといいでしょう。

シャドーイングは非常に奥が深く「初心者がむやみに手を出すと失敗する」と言われるトレーニングです。
詳しいやり方を以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。

最短でTOEIC650点を取るためのコツは?

  1. 最初に公式問題集を解く
  2. 学習計画を立てる
  3. 塗り絵する問題を決めておく
  4. アプリを利用する
  5. 英語コーチングを利用する

最初に公式問題集を解く

TOEICで最短でスコアを上げるためには、TOEICがどんな試験なのかを知り出題の傾向と対策を立てておきましょう。
そのためには公式問題集と解くところから始めるのがおすすめです。

TOEICには過去問は存在しませんが、市販の予想問題集や模試はたくさんあります。ただ、その中でもTOEICを開発するETSが発行しているのは「公式問題集」というシリーズのみです。
年々難化傾向にあると言われるTOEICですが、公式問題集は開発元からの「こういう問題を出しますよ」というメッセージなのです。
2016年のアップデート以降、2024点時点で11冊が刊行されており、各刊2回分の模試を収録しています。
はじめてTOEICを受ける場合は必携の一冊となりますので、ぜひ最新版を購入しておきましょう。

直近のTOEICでも受験までには一ヶ月以上ありますから、実際に模試を解いて出題傾向や初回のテストまでの自分の学習方針を立てるのに役立てましょう。
TOEICはリスニング・リーディングそれぞれ100問の計200問出題されますが、公式問題集の巻末には正当数から予測スコアを導く対応表が載っていますのでぜひ自己採点して自分の現状のスコアを知りましょう。

公式問題集を解くときは、120分時間を測って通しで実施しましょう。リスニングとリーディングを分けて実施したり途中で休憩を入れる、時間を測らない、といった本番と違う環境で解くのは予測スコアに影響が出るのでNGです。

学習計画を立てる

TOEICについて理解が深まったら、いよいよ学習計画を作っていきましょう。0からのTOEIC受験を想定した学習計画の作り方の一例をご紹介します。
ここまでに確認した事項を織り込んで、自分専用の学習プランを作りましょう。

  • TOEICの基礎知識を得る
    →OK
  • スコア別のレベル感を知る
    →OK
  • 目標のスコアを決める
    →まずは500点(1年後)
  • 直近のTOEICに申し込む
    →翌月のTOEICをに申し込み済
  • 公式問題集を解いてみる
    →解いた結果350点(リスニング200点、リーディング150点)
  • 1日の学習時間を決める
    →1日1.5h
  • 机に座れる時間、電車で取れる時間などを確認する
    →机に座れるのは1h、電車やスキマ時間で30分

仮にここまでの項目をもとに自分の状況・目標がはっきりしたとしましょう。
その後最終的に以下のような学習計画を立てるとよいでしょう。

こちらの学習計画では、まず最初に単語・文法・発音を学習し、発音の学習が終わったら単語・文法を4ヶ月で仕上げ、その後は中学英語の音読&シャドーイングを行うと良いでしょう。

塗り絵する問題を決めておく

TOEICのリーディングは75分で100問の問題に解答していきますが、スコア950点以下の人は解き終わらない前提で作られているということを押さえましょう。

TOEICでは時間が間に合わずに答えられない問題の解答用紙のマーク欄を当てずっぽうで塗りつぶす行為を「塗り絵」と言います。
以下はリーディングパートで塗り絵にした問題数とTOEICのスコアの目安を表したものです。

  • 塗り絵0問→950点以上
  • 塗り絵5問→900点
  • 塗り絵10問→800点代後半
  • 塗り絵15問→800点
  • 塗り絵20問→750点
  • 塗り絵25問→700点
  • 塗り絵30問→650点
  • 塗り絵35問→600点
  • 塗り絵40問→550点

これを見るとTOEIC500点を達成する場合でも、100問中30問は解かずに時間切れになることが分かります。

一見塗り絵は「すべての問題を解ききれないまずい状態」と思いがちですが、そんな事はありません。
TOEICではスコアに関係なく全員が同じ問題を解くため、問題ごとに「スコア950点以上の人が解くべき問題」「スコア700点以上の人が解くべき問題」「スコア400点以下の人でも解ける問題」というように問題にも難易度があります。
大切なのは自分の目指すスコアに応じて、解くべき問題を解き切る、そうでない問題は塗り絵をして飛ばしていくという心がけです。

頭からすべての問題を解き進めていくと、最後の方の問題にたどり着かないでしょうが、実はリーディングパートの後半にも比較的解きやすい問題が含まれています。
塗り絵をうまく活用することで、「後半の30問を丸々解き残してしまう」というもったいない状態を避けて、「途中分からないところを10問飛ばしながら解ける問題は最後まで解き進めた」という状態を作ることができます。

具体的にリーディングパートでどんな問題を塗り絵すべきなのかは以下の記事で詳しく解説しています。

アプリを利用する

効率的なTOEICのスコアアップにおすすめしたいのが、アプリの活用です。

アプリでのTOEIC対策には以下のようなメリットがあります。

  • 電車内でも取り組みやすい
  • パッと始めてパッとやめられる
  • 学習記録が自動化される
  • 音声の再生がしやすい
  • 継続しやすい仕組みがある

実際私もアプリを使う前は「勉強は参考書派。紙だからこそ勉強している実感がある。」と思っていましたが、一度試してみると、非常に便利でしっかり学習効果も出ました

アプリはスマホ上でできるので、電車内で参考書を広げられない状況やホームで電車を待っているほんの少しの時間でも学習をすぐに始めてすぐに辞められるので、スキマ時間の活用が圧倒的にしやすくなります。

学習記録が自動化されるうえ、アプリからの通知で学習忘れが防げるので継続のハードルを下げてくれる仕組みが整っています。
私の英語コーチングを受講者も「アプリの学習記録を途絶えさせたくない!」というモチベーションで学習を継続できている方が多くいます。

また、何より便利なのが音声がセットで学習できるという点です。アナログの教材だと参考書を開きながら、音声再生ツールを開いて操作して…と音声をセットで勉強するにはひと手間必要です。
しかし、アプリでは文章表示画面でそのまま音声が再生できるので非常に便利です。

TOEIC対策のためにおすすめしたいのが「mikan」「スタディサプリ」「abceed」の3つです。
単語だけの学習ならmikanがおすすめです。
スタディサプリは動画での解説が付いているので初中級者向けですが、単語学習機能が弱いです。
abceedは解説動画はありませんがデジタル化された参考書を使い放題、というイメージの参考書で、単語帳もいろいろ選べるので中上級者向けです。

ただし、TOEIC600点以下の場合はTOEIC模試を教材として使うのは時期尚早なので、直前の対策に使うか、単語だけのmikanの利用がおすすめです。

mikanの使い方はこちらの記事で詳しく解説しています。

英語コーチングを利用する

一人で英語学習を継続するのに不安がある方は英語コーチングがおすすめです。

英語コーチングとは、英語学習のプロである英語コーチが専属であなたの英語学習を徹底的にサポートするサービスです。
具体的には

  • 週次の面談
  • 毎日の学習進捗チェック
  • 学習計画の作成
  • 発音・英作文の添削
  • チャットでの質問対応

といったサポートを提供することで、TOEICスコアアップに必要な時間を1/2~1/3にまで短縮することができます。

英会話教室やオンライン英会話はレッスン時間にのみ英会話の機会を提供しますが、英語コーチングは面談以外の時間にも毎日学習進捗の確認や課題の添削などのサポートを行っている点が最大の違いです。
学習の継続と効率的な学習の2つに重点を置くことで、効率的なスコアアップをサポートしてくれます。

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TOEIC 650点レベルに関するよくある質問 (FAQ)

TOEIC 650点は独学で達成できる?

はい、TOEIC 650点は十分に独学で達成可能なスコアです。実際に、多くの学習者が市販の教材やオンラインリソースを活用して650点を突破しています。ただし、独学では「何から始めたら良いか分からない」「途中で挫折しそうになる」「自分の弱点が本当に合っているか不安」といった壁にぶつかることもあります。そうした場合は、短期間の英語コーチングやオンライン英会話などを活用して、専門家のアドバイスや強制力のある学習環境を取り入れることも有効な選択肢です。

短期間(1ヶ月・3ヶ月など)で650点は可能?

現在のスコアと1日の学習時間によりますが、短期間での達成も十分に可能です。この記事で紹介した必要な勉強時間・期間を目安に算定してみてください。最短で達成するためのポイントも解説しています。

TOEIC650点のレベルについてのまとめ

TOEIC 650点というスコアは、あなたの英語学習における重要なマイルストーンです。これは単なる数字ではなく、平均を上回る英語力を持ち、ビジネスシーンでの基礎的な英語コミュニケーションに抵抗がないことを示すものです。

このスコアは、就職や転職活動においてあなたの学習意欲ポテンシャルをアピールする強力な武器となり、将来的にキャリアアップ海外関連業務への道を開く可能性を秘めています。

独学でも、計画的かつ継続的な学習と適切な教材選びによって、650点達成は十分に可能です。公式問題集で本番に慣れ、頻出単語や文法を徹底的にマスターし、リスニングとリーディングの弱点に焦点を当てて対策を進めましょう。

TOEIC 650点を突破することは、あなたの英語学習に大きな達成感自信をもたらし、さらに高みを目指すための強力なモチベーションとなるはずです。

さあ、今日から具体的な一歩を踏み出し、TOEIC 650点達成という目標に向かって進んでいきましょう。あなたの努力は必ず実を結び、英語を通して広がる新たな世界が待っています!

まずは、あなたの英語学習に関するお悩みや目標を、ぜひお聞かせください。 Satelliteでは、無料カウンセリングを実施しています。具体的な学習アドバイスや、あなたの疑問に丁寧にお答えします。無理な勧誘は一切ございませんので、お気軽にご相談ください。

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この記事を書いた人

現役の英語コーチ・講師が英語学習に関するお役立ち情報を発信中!
TOEIC985・英検1級保有

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