近年、勢いを増している英語コーチング業界。
在宅ワークが普及したことで、副業としても取り組みやすくなっています。
この記事では、現役英語コーチの私が副業英語コーチに関する以下の疑問にお答えします。
・副業英語コーチの仕事内容は?
・副業英語コーチの始め方は?
・副業英語コーチは稼げる?
・副業英語コーチに必要な資格は?
・副業で英語コーチングするときの注意点

英語コーチとしての経験からお伝えします!
副業英語コーチの仕事内容


英語コーチの仕事内容は、本業と副業とで変わるわけではありません。
所属するサービスによって差はありますが、私が経験したのは主に以下の業務です。
英語コーチの仕事内容
- 教材の提案
- 学習計画の作成
- 受講者との定期面談
- 家庭学習の進捗確認
- 英作文、発音の添削
- チャットでの質問対応
ただ英語を教えればいいというわけではなく、「コーチング」ですから、学習者の英語学習を成功に導けるようにサポートする必要があります。
現在の英語力から、期間内にどのように目標を達成するかを考えて、計画に落とし込み教材の提案を行います。
週1回の定期面談では、日々の学習内容が定着しているか、学習時間が確保できているか、正しい取り組み方が出来ているか、などをチェックします。
時には発音のレッスンや、文法事項の解説を行うこともあります。
一般的な英語講師と大きく異なるのは、面談以外の時間も受講者とチャットでやり取りをする点です。
日々の学習で生まれた質問への回答や、学習進捗を一日単位で確認して声掛けを行います。
英語コーチの詳しい仕事内容は以下の記事で解説しています。
副業英語コーチの始め方は?


副業として英語コーチになる場合、選択肢は2つあります。
- 大手英語コーチング会社から業務委託を受ける
- 個人で集客をする
それぞれのメリット・デメリットを表で比較してみましょう。
業務委託 | 個人 | |
---|---|---|
研修 | あり | なし |
集客難易度 | 易しい | 難しい |
収益性 | 低い | 高い |
カリキュラム | ある程度テンプレートがある | 自作 |
事務処理 | 少なめ | 多め |
トラブルのリスク | 低い | 高い |



一般的にはハードルが低い業務委託から始めることが多いです!
業務委託を受ける場合
大手の英語コーチング会社の中には、正社員ではなく、業務委託でコーチを採用している会社があります。
業務委託の場合は、各社が提供する研修を受けた上でコーチデビューをします。
会社が集めた受講者を担当する形のため、コーチが個人で集客をする必要はありません。
ある程度会社が用意するテンプレートに従って、カリキュラムを作成するので比較的戸惑いにくいと思います。
さらに集金や営業など、コーチング業務以外は本部が実施するため、英語コーチングに専念しやすい環境です。
万が一トラブルが起きた際も、コーチ変更や本部が間に入ってくれるのでコーチ自身の責任で対応を迫られることはありません。
その代わり、手数料の割合が高く、受講者が支払っている金額の一部が報酬として支払われる形です。
業務委託の形で副業英語コーチを始めるまでの流れは以下です。
まずは正社員以外で、英語コーチの求人をWebで探しましょう。
求人サイトでもいいですし、コーチング各社の採用ページを見てもいいでしょう。
気になる求人があったら、応募してみましょう。
提示ししている条件を一部満たしていない場合(TOEIC850の時点で、スコア900以上の求人に応募する、など)でも対応してもらえる可能性はあるので、一度問い合わせてみると良いでしょう。
面接などの採用試験を突破できれば、コーチになることが出来ます。
また、最近は有料の「コーチ養成講座」を受講して、英語コーチになることも出来ます。
20〜30万円の英語コーチ養成プログラムを完走することで、所属コーチになることができるシステムです。
お金はかかりますが、英語コーチングを体験したい、今の英語力では不安が残る、という場合は検討してみましょう。
コーチング会社に所属できたら、各社が提供しているコーチ研修を受講します。
研修自体は、会社によりますが以下のようなプログラムを一通り受講します。
- 第二言語習得理論
- 学習計画作成の仕方
- 教材の選定方法
- 業務内容の詳細
- 添削のロールプレイ
- 面談のロールプレイ
研修が終わったら、担当する受講者が決まるまで待ちます。
コーチの人間性や、バックグラウンドなどを加味して相性が良さそうな受講者がアサインされます。
受け入れ可能な時間帯や、受講者の属性によって担当コーチが決まるため、研修受講後すぐに受講者を担当することもあれば、条件に合致する受講者が現れるまでしばらく時間がかかることもあります。
担当の受講者が決まったら、いよいよコーチデビューです。
本部から、受講者の情報を前もって知らされているので、それを元に初回面談の準備をします。
目標期間内で受講者の英語学習の目標が達成できるように伴走していきます。
個人で集客をする場合
副業で英語コーチをする場合、コーチング会社に所属せずに個人で活動するという選択肢もあります。
売上の多くが手元にそのまま残るため、収益性が圧倒的に高くなります。
しかし、当然のことながら研修はなく、カリキュラムも一から自作する必要があります。
さらに、トラブルが発生したときもすべて自分で対応する必要があるうえ、自分で集客を行う必要があります。
英語コーチとしての実績がない状態で、Web上で集客をするのは至難の業だと言えます。
英語コーチのプラットフォームに登録する
第三の選択肢として、英語コーチと受講者のマッチングプラットフォームに登録するというものがあります。
これまでは、大手に所属するか、個人で活動するかの二択でしたが、新たな選択肢として「英語コーチングプラットフォームに登録する」というものがあります。
受講者を探す英語コーチと、英語コーチを探す学習者を繋ぐWebサービスCoach Fitでは、副業として英語コーチを始めるのに最適な環境が整っています。
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副業の英語コーチは稼げる?
副業としての英語コーチは月1〜5万円程度の収入がボリュームゾーンとなっています。
以下は副業で英語教育に携わっている方の収入を職種別に一覧にしたものです。


ただし、あくまで最頻値が1〜5万円というだけなので、受講者が増減すれば、収入も連動します。
フルタイムで働いている方であれば、受講者は1〜5人程度が現実的なキャパシティです。
仮に業務委託で、副業コーチとして働き、受講者一人あたり月額20,000円の収入を得られるものとしましょう。
すると、受講者の人数によって月の副業収入は以下のようになります。
- 受講者1人→20,000円
- 受講者2人→40,000円
- 受講者3人→60,000円
- 受講者4人→80,000円
- 受講者5人→100,000円
受講者が5人の場合は、週に5人分の定期面談+毎日の添削&学習進捗確認&チャットでの声掛けを行います。
このとき、稼働時間は面談が1件ある日で2時間程度、面談がない日で1時間程度を想定しましょう。
英語コーチに必要な英語力は?


結論からお伝えすると、英語コーチとして活動するためには最低でもTOEIC800以上、英検準1級程度の英語力が望ましいです。
もちろん、それ以下の英語力でも活動はできますが、社会人相手に教える側が英語力不足と思われないためにも最低限上記程度の英語力を備えておきましょう。
また、読める、聞ける、だけでは不十分です。
英語コーチングを検討される社会人の方の多くは、英会話に悩みを抱えています。
ですから、幅広い受講者の要望に応えるためには、コーチ側にも一定の英会話力が必要となります。
もちろん、TOEIC特化型、反対に英会話特化型、などと自分の得意分野に絞ってブランディングをしていくのも一つの手ですが、その場合はそれぞれの能力の高さを示す資格などの取得を目指すと良いでしょう。
副業で英語コーチングするときの注意点


副業で英語コーチングを提供する際に気をつけておきたいことは以下の事項です。
- 受講者の数が自分のキャパシティを超えないようにする
- 毎日の連絡・添削を怠らない
- 受講者の期待値を調整しておく
- 契約内容、料金を明示して合意を得る
受講者の数が自分のキャパシティを超えないようにする
副業の場合、本業以外の時間で稼働するため、本業のコーチに比べて稼働できる時間が少なくなります。
受講者の人数が増えると、面談の時間以外にも毎日の学習進捗の管理、添削、質問対応、事務処理の量が多くなります。
特に初めのうちは、何にどれくらいの時間がかかるのかが掴めないまま稼働するため、徐々に受講者数を増やしながら自分のキャパシティを見ながら調整しましょう。
毎日の連絡・添削を怠らない
副業の英語コーチであっても、お金を頂いている以上、プロの仕事をしなければなりません。
英語コーチは面談だけしていれば良いわけではありません。
特に受講者からのクレームになりやすいのが、コーチからの連絡が遅い、来ない、添削が返ってくるのが遅い、といった日々の連絡を怠った場合です。
常に張り付いているわけにはいかないのは、本業であっても同じですが、少なくとも1日に1回は受講者と連絡を取る必要があります。
受講者の期待値を調整しておく
英語コーチングは料金の高額さから、高い期待値を持って受講される方が多いです。
もちろん、第二言語習得理論に基づいて最適な英語学習をサポートするため、短期間で結果を出すことは英語コーチとしての使命と言えます。
とはいえ、受講前の英語力と期間、目標を合わせて考えたときに、達成可能な場合とそうでない場合があります。
例えば、中学英語もままならない方が4ヶ月後に英検1級を取りたい、と言ってきてもそれは難しいでしょう。
他にも、「4ヶ月で英語がペラペラになりたい」という場合も、受講者側の「ペラペラ」がどの程度を指すのかが曖昧であり、受講前にきちんとすり合わせをする必要があります。
また、添削も無限にできるわけではありません。
例えば「1日15分の範囲で添削できる範囲で実施する」ということを予め伝えておけば、受講者が添削の質・量に対して適正な期待を持つことに繋がります。
契約内容、料金を明示して合意を得る
特に大手に属さないで英語コーチとして活動する場合、契約内容と料金は必ず明示して、法的な同意を得ておきましょう。
契約内容をきちんと理解できていなかったり、合意があってもそれを文書や電子証明といった法的に有効な形で保存していなかった場合、大きなトラブルに発展しかねません。
また、継続的に5万円以上の請求が発生する場合、特定商取引法の規制である「特定継続的役務提供」にあたり、クーリングオフや中途解約についての対応が必要となり、概要書面、契約書面の作成が義務付けられています。
こういったトラブルを未然に防ぐため、個人で活動する場合は特に注意が必要です。
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