この記事ではTOEICのPart3の出題内容と試験本番で使えるテクニックについて解説していきます。
Part1, 2についてまだ読んでいない方はこちらもご覧ください。
TOEIC L&R Part3の出題内容
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TOEICのPart3はQ32~70までのリスニング39題で構成されます。
1つの英文につき3つの設問があるので、13の英文×3つの設問で39題となります。
こんな感じで設問の英文が並んでいます。(もちろんリスニングのスクリプトは見れません!)
ここでは省略していますが、A~Dにはそれぞれ選択肢となる英文が書かれています。
1-1. What does the man inquire about?
A._________________________
B._________________________
C._________________________
D._________________________
1-2. Why does the woman refuse the man’s request?
A._________________________
B._________________________
C._________________________
D._________________________
1-3. What will the woman most likely do next?
A._________________________
B._________________________
C._________________________
D._________________________
放送された英文をもとに正しい選択肢をA~Dの4つの中から選びます。
音声は問題文と設問が読まれます。選択肢は読まれません。
問題文を読み終えてから、設問につき13秒の解答時間が与えられ1題あたり39秒使えます。
上の出題例では以下の流れで問題を解いていきます。
1-1では男性が相手に尋ねた内容が問われているので、文中でのやり取りをもとに選択肢を選びます。
例えば「書類の提出先はどこですか?」とか「ミーティングは何時に始まりますか?」など放送される音声には男性が何かを尋ねている表現が含まれています。
1-2では女性が男性の要求を断った理由が問われているので、文中にはその理由を女性が述べている箇所があるはずです。「この後用事がある」とか「担当ではない」とか女性が何らかの事情で男性の要求を退けているなどです。
1-3では女性は次に何をすると考えられるか、ということを尋ねられています。
ですから、放送される英文中では女性が「これから電話してみます」とか「相手方にメールを送ります」といった表現があるはずです。
TOEIC L&R Part3の特徴
パート1, 2と比べるとパート3からは聞き取る英文の量も増え、設問も1題につき3問あるなど一気に負荷が増えます。
量・質ともにリスニングパートはこのパート3からが本番と言えるでしょう。
パート3の出題の特徴を見ていきましょう。
TOEIC Part3の特徴
- 設問と選択肢が試験問題に書かれている(パート4と同じ)
- 2名以上のまとまった量の会話が放送される
- 発言の意図を答える問題がある(パート4と同じ)
- 図表を見て答える問題がある(パート4と同じ)
1つずつ詳しく見ていきます。
設問と選択肢が試験問題に書かれている
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まず、パート1, 2と決定的に異なるのが「設問と選択肢が試験問題に書かれている」ということです。
いい面としてはこれから流れる音声の内容の予測が立てられます。
例えば設問に「Mr.White」という単語があれば、「Whiteさんについての話が出るぞ」と名前を聞き取る準備ができます。
悪い面は解答の際に求められる英文処理が多くなるということです。
パート1,2では聞いた内容から答えを導いて解答終了でしたが、パート3では英文を聞き、設問・選択肢を読んだ上で解答する必要があります。
テクニック編で詳しくお話しますが、パート3からは試験用紙に設問があるため「先読み」が鍵を握るようになります。
2名以上のまとまった量の会話が流れる
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パート1, 2では問題文は1行、それに対する返答も1文で完結します。
しかし、パート3では2名以上の会話が放送されます。
1つの英文を聞き取って理解するのはもちろんですが、同時に話の流れも追う必要があるため一気に難度が高くなります。
特に13題中2題程度で登場人物が3名になります。
登場人物が1人増えるだけで2名の時に比べて話の流れや、今誰が喋っているのかなどが追いづらくなります。
まとまった量の会話文を聞き、厳しい時間制限の中で設問を読み、解答するという作業を13題連続でこなさなくてはいけないため、パート3はTOEICの中でも非常に高い壁となっています。
発言の意図を答える問題がある
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まずは次の文を見てください。
What does the woman imply when she says, “you lived in Kyoto, didn’t you”?
この設問は「あなたは京都に住んでいたんですよね?」という女性の発言の意図を答えなくてはいけません。
例えばこの発言の前後の文脈が、観光の計画であれば「あなたは京都の観光地に詳しいはずだ」というのが発言の意図になります。
一方、発言の前後の文脈が方言の話であれば「京都出身ならば関西弁を話すはずだ」というのが発言の意図になります。
つまり、文字通りの意味でなく文脈を正しく理解した上で発言の意図を汲み取らなくてはいけない問題です。
図表を見て答える問題がある
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これもパート3で初登場の問題ですが、図表を見て答えなくてはいけない問題があります。
パート3で出題される図表問題の例
Product | Price |
NPX-203 | $345 |
CW-405 | $390 |
SK-2003 | $450 |
GP-553 | $500 |
Look at the graphic. Which device will they buy?
A. NPX-203
B. CW-405
C. SK-2003
D. GP-553
例えば上の設問では英文を聞いた上で、図表を見て登場人物がどの装置を買うと考えられるかを答えます。
この手の問題ではリスニングの音声を聞き取れただけでは解答できません。
例えば英文中で「$400の予算内で一番高価格なものを購入する」という旨の発言があったとします。
このとき、英文中に商品の型番は流れません。
図表を見てはじめて「$400の予算内で一番高価格なもの」は「CW-405」ということがわかります。
このように図表問題ではリスニングと図表の読み取りの合わせ技が求められます。
TOEIC L&R Part3で使えるテクニック
ここからは試験で使えるTOEICのパート3のテクニック解答テクニックを紹介していきます。
TOEIC Part3で使えるテクニック
- 先読み時間を生み出す
- 選択肢は先読みしない
- 図表問題と意図問題の先読みを優先する
- 聞き取れなかった問題は切り捨てる
先読み時間を生み出す
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前述の通り、パート3からは設問と選択肢が試験用紙に書かれています。
音声が流れる前にこれらに目を通すことで英文の内容を予測したり、何が問われるかを知ることができます。
いわゆる「先読み」と言われるテクニックです。
パート3はリスニングの音声1つにつき3つの設問があり、それぞれ解答時間が13秒与えられています。
つまり、1つの音声につき39秒の解答時間があるわけです。
これを1題解答するのにフルに使ってしまっては先読みはできません。
理想は26秒で1題をとき終えて、残りの13秒で次の問題の下読みに入るという時間配分です。
3問目の設問が読み上げられるまでに解答を終えて、3問目の設問が読まれているうちに次の問題の先読みに取り掛かりましょう。
選択肢は先読みしない
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パート3では先読みが重要と述べましたが、選択肢は先読みしなくて大丈夫です。
理由は2つです。
- 時間が足りない
- かえって混乱する
まず、13秒の中で3つの設問の問題文と選択肢全てに目を通して理解するのは時間的に厳しいです。
それと、選択肢を読むと情報量は増えますが混乱します。
4つの選択肢の内、3つの選択肢は誤っている内容です。
4分の3間違っている情報に時間を割くのはナンセンスです。
これらの理由から選択肢の先読みはオススメしません。
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ちなみに僕は選択肢を読むと設問の内容を忘れてしまうので
読んでいません!
図表問題と意図問題の先読みを優先する
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パート3で出題される図表問題と意図問題は、先読みが鍵を握ります。
というか先読みしないと解答が難しいです。
まず、意図問題は” “の中の発言の意図を前後の文脈から考えます。
What does the woman imply when she says, “you’re familiar with, hasn’t it”?
例えば上の設問では“you’re familiar with, hasn’t it”の発言の意図が問われています。
この文章はそのまま音声で流れますから、ここをしっかり先読みしておくとこの前後の流れに集中してリスニングができます。
次に図表問題です。
図表問題ではリスニングの音声と手元の図表を頼りに解答をしていきます。
パート3で出題される図表問題の例(再掲)
Product | Price |
NPX-203 | $345 |
CW-405 | $390 |
SK-2003 | $450 |
GP-553 | $500 |
Look at the graphic. Which device will they buy?
A. NPX-203
B. CW-405
C. SK-2003
D. GP-553
上の例では選択肢が商品名になっています。
リスニングの音声ではっきりと「この値段のものを買います」ということはありません。
「予算が400ドルだからその中で一番いいものを買おう」とか「2番目に高いものを買おう」とか図表を使わないと解けないようになっています。
この設問の選択肢は商品名なので、価格のほうが音声でヒントとなることが予想されます。
この図表を先読みしておけば、リスニング中予算などの具体的な金額や価格の順番などに備えておくことができます。
こう考えると、意図問題と図表問題の先読みは結構しっかり目にやらなくてはいけないことが分かります。
しかし、時には13秒の先読み時間で3つの設問に目を通すのが難しいことがあります。
その場合は意図問題と図表問題の先読みを優先させましょう。
他の設問は目を通さなくてOKです。
3つの設問のうち、意図問題と図表問題はどちらか1つだけなのでこの2つが出た時はここだけ先読みしておくだけでいいです。
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僕は割り切って図表・意図問題の時は、他の2つは目を通す程度にしています。
それで困ったことはありません!
聞き取れなかった問題は切り捨てる
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リスニングでの鉄則は「先読みのリズムを崩さない」ことです。
聞き取れなかった音声があるときや、解答に自信が持てない時「あれ、これなんて言ってたっけ?」と解答に時間を割いてしまうのはNGです。
気持ちはわかりますが、先読みの時間を削ることは「ぜったい」しないでください。
リスニングは聞き取れなかったら多分解けません。
それよりもその問題に時間をかけたせいでリズムが崩れて先読みができなくなる方が問題です。
聞き取れなかったらその問題はもう諦めて、次の設問の先読みに行くようにしましょう。
まとめ
この記事ではTOEIC L&RテストのPart3について出題内容や特徴、試験で使えるテクニックを解説しました。
TOEIC Part3のまとめ
- 設問と選択肢が試験問題に書かれている
- 登場人物のやり取りがある
- まとまった量の英文が放送される
- 発言の意図を答える問題がある
- 図表を見て答える問題がある
- 先読み時間を生み出す
- 選択肢は先読みしない
- 図表問題と意図問題の先読みを優先する
- 聞き取れなかった問題は切り捨てる
パート3からは本格的なリスニングになります。
まとまりのある文章を次々と処理していかなくてはいけません。
鍵を握るのは「先読み」です。
本番形式の模試で何度も先読みの予行演習をして試験本番で先読みが追いつかない、なんてことにならないように練習しておきましょう!
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