英語力不足が原因で転職できないときの対処法

グローバル化に伴い、外資系企業はもちろん、日系企業でも転職の際に英語力が求められるようになってきました。

企業の求人を見ると、「自分の英語力では転職できない…」「英語以外の要件は満たしているのに…」と英語力不足を理由に転職を諦めてしまっている方も多いのではないでしょうか?

この記事では、現役英語コーチで英検1級、TOEIC985の私が、英語学習の専門家としての立場から転職における英語力不足への対処法をお伝えします。

この記事では以下の疑問にお答えします。

・転職で求められる英語力は?
・英語力が不足していても、転職できる?
・転職に必要な英語力を効率的に身に付ける方法は?

Kai

転職に必要な英語力をしっかり理解することが第一歩です!

目次

転職で求められる英語力は?

転職で求められる平均的な英語力は、TOEIC L&Rで560~705程度、コミュニケーションスキルにおいては「取引先/海外支店とやり取りができる」程度と言えます。

以下はTOEICテストを運営する団体のデータに、筆者が赤枠を付け加えたものです。

英語活用実態調査【企業・ビジネスパーソン】2022より作成

英語の読み・機器の能力を測るTOEIC L&Rで、中途社員には580点海外部門では705点を平均で期待しているという結果でした。

また、以下は企業・団体が目標とする英語スキルの水準に筆者が赤枠を加えたものです。

英語活用実態調査【企業・ビジネスパーソン】2022より作成

これを見ると、一般社員には英語を使って「取引先/海外支店とやり取りができる」程度、管理職には「英語で行われるオンライン会議で議論できる」「海外赴任できる」レベルが求められる事がわかります。

もちろん、企業や職種、職位によって求められる英語力に差はありますので、一番は自分の希望する転職先の求人票を見るのが一番です。

しかし、あくまで目安として、以上の英語力が求められているということは参考になるかと思います。

英語力が不足していても、転職できる?

英語力が不足している=不採用、というわけではありません。

英語力はあくまで、応募者の能力の一つの要素に過ぎず、英語力が未達だからといって諦める必要はありません

英語以外の専門性が高かったり、若くこれから英語を勉強して身に付けるという意欲を見せることで採用につながることも十分考えられます。

とはいえ、企業が求人票に「必要な英語力」として載せている以上、やはり求められる英語力を入社時点で満たしているに越したことはありません

特に、英語でのコミュニケーションの機会が多い職場の場合、専門性が高くても同僚との意思疎通がうまく行かなければ仕事の進みに支障をきたします。

それに「入社してから勉強します!」という意欲はあっても、入社後英語での業務にキャッチアップできるまでは自分にも、周りにも大きな負担を強いることになります。

企業が英語力を応募要件に載せているならば、それに向けてまずは自分の英語力を上げることが本筋だと言えます。

転職に必要な英語力を効率的に身に付ける方法は?

転職に必要な英語力を身につけるためには、以下の3ステップを踏むと良いでしょう。

STEP
希望する転職先が求める英語力を調べる

業界や職種、職位によって重視される英語力が異なります。

例えば、社内外で外国人とのコミュニケーションが日常的に求められる職場であれば英会話の能力が試され、面接でも英語での質疑応答が想定されます。

一方、海外とメールでやり取りをする機会があったり、社内メールが英語でやり取りされる場合など、一定のインプット能力が求められる職場ではTOEICのスコアを重視されます。

このように一口に「英語力」と言っても、各企業が求めているものには違いがあります

自分の業界や職種、職位などにおいて、どんな場面で英語を使うのかを確認しておくことで、企業が求める英語力=転職のゴールが明確になります。

STEP
自分の現在の英語力を調べる

転職に向けて、求められる英語力のゴールが決まったら、自分の現時点での英語力をチェックしましょう。

「今は全然だから、英語の試験はある程度勉強してから…」と考える方が多いですが、現在地が分からないまま最短距離でゴールに向かうことは出来ません

どれだけ英語が苦手だとしても、「中学までの英文法は問題なさそう」や「リスニングはこれくらいのスピードだったら聞き取れる」というように、自分の英語力の現状を正しく理解しておくことで、その後の学習計画の立案に大いに役立ちます

具体的には、以下のようなテストを受けてみると良いでしょう。

  • 語彙力
  • 文法力
  • インプットスキル(TOEICスコアなど)
  • 英会話力
  • 発音

語彙力ならpreplyというWebサービスで無料で測定できます。

文法は市販の参考書の巻末テストなどでいいでしょう。

以下のテキストは中学〜高校基礎の英文法がチェックできる巻末テストが優秀です。

インプットスキルとしては、最終目標にもなりうるTOEICスコアを利用すると良いでしょう。

会場の試験でもOKですが、あくまで現状把握のためなら、無料のアプリ診断で十分です。

以下のアプリは初回のみ無料でTOEICスコアを95%の精度で判定してくれます。

TOEIC®学習ならSantaアルク AIでTOEIC®対策

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英会話力に関しては数値化が難しそうに思うかもしれませんが、近年は英会話の能力を数値化できるアプリが登場しています。

ビジネス英語の英会話力を測定するのにもっともよく使われているのが、VERSANTです。

有料ですが、正確に英会話力を測定するのに便利です。

また、もし予算的に厳しければ知名度・精度ともに劣りますが2023年11月現在、無料で受験できるPROGOSというアプリが利用できます。

PROGOS-毎日測れる英語スピーキングテスト

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最後に、発音のテストとしてはELSAがオススメです。

ELSA Speak: AIで英会話・英語の学習・発音を改善

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STEP
優先順位をつけて、英語学習に取り組む

転職に必要な英語学習のゴールを知り、スタート地点が分かれば、あとは優先順位を決めて学習計画の立案・実行です。

しかし、残念ながらテスト結果をもとに、求められる英語力を身につけるまでの最短学習方法を自分で実行まで落とし込むのは至難の業です。

というのも、科学的に正しい英語学習理論というのはまだまだ普及しておらず、インターネットの個人経験や英語系インフルエンサーの書籍程度しか情報源がありません。

こういった「私はこのようにして英語力を身に付けました!」という個人の体験談は、参考になる部分はあっても、再現性に欠けます。

一人ひとりゴールが違えば、スタート地点の英語力も異なるため、ネットや書籍の体験談を真似てもうまく行かないことが多いです。

特にこのページを見ている方の場合、「英語力に自信がない」「英語学習に苦手意識がある」と思いますのでなおさら英語学習計画を立てている段階で挫折するリスクがあります。

ある程度予算がかけられる方は、プロの手を借りることをおすすめします。

転職における英語力不足に関するよくある質問

TOEICのスコアが高ければ、外資系企業でも活躍できる?

いいえ、TOEICのスコアが高い=活躍できる、というわけではありません。

TOEIC L&Rは読み・聞きの試験であり、スピーキングやライティングの能力の証明にはなり得ません。

入社時の英語力を測る基準として、TOEICが採用されることが多いですが、入社後のことを考えると英会話、特にスピーキングの能力が活躍の鍵を握っていると言えます。

どうやったら早く職場の英語環境に適応できる?

入社前はもちろん、入社後も英語学習を続けることです。

英語力がネックになって職場環境に適応できない場合、業務外の時間に英語の学習をして円滑にコミュニケーションできるようにすることが一番の近道です。

英語力が不足していたら、転職は難しい?

いいえ。英語力が不足していたとしても、ポテンシャルやその他の能力を活かして採用にこぎつけることは可能です。

しかし、当然英語力の不足はマイナス査定になりますから、企業が求める英語力の基準に少しでも近づいておくことが重要です。

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この記事を書いた人

現役の英語コーチ・講師が英語学習に関するお役立ち情報を発信中!
TOEIC985・英検1級保有

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